てとてと さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
割と誠実に作られている異世界バトルロマンス。悪い内容じゃない割に印象が弱い
なろう系の異世界異能バトル系。転移や転生ではなく、ハイファンタジー。
最底辺で虐げられてた主人公がレアスキルに目覚め、密かに慕っている高潔なヒロインを陰から守る感じ。
【良い点】
今時珍しい、転移や転生ではない異世界バトル系をちゃんとやろうという気概。
設定はありがちではあるが、主人公のチート能力も制約や呪いのデメリットに苦慮する作劇が誠実。
ありがちな不遇だけど実は凄いんだ系ではあるが、主人公がイキっていない(その余裕が無い?)ためかあまり嫌味感じさせない。
テンプレな憎まれ役に主人公の存在感ほぼ隠ぺいして進行するためか、この手の嫌な感じが薄い。
強いけど呪われた宿命とか、良くも悪くも中二病的な作風、ありがちではあるが作品として昇華出来ていた。
主人公が好きな女の子守りたい目的意識が一貫していて分かり易い。
デメリット多い暴食スキルとの付き合い方も、一貫してヒロイン守るためにどうするか、な行動原理がはっきりしている。
ヒロイン・ロキシーが陰謀で危うい!正体隠して陰から助けるぞ!に沿ってのストーリー進行。
その過程で悪を挫いたり、師匠と出会い修行したり、安定感ある。
ヒロインは強く優しく高潔な女騎士で、主人公が助けたくなるのは分かる。
先達の老剣士との交流イベントも良かった。
他の大罪スキル持ち少女との出会いなど、少しずつストーリーが展開する感じも。
主題歌が主人公の心情に素直で分かり易い良曲。こういう主題歌は好み。
【悪い点】
とりたてて悪い点ではないが、全般的に地味。
良い点と裏腹で主人公の無双具合が中途半端だったり、主人公ヒロイン双方誠実なキャラ造形ではあるが印象は弱かったり。
はっきりとは言えないが、どうも地味。
他キャラも寡黙な褐色娘とか可愛いんだけど、主人公との交流上ほぼ空気だったりと勿体無い。
異能バトル系としてはありがちで地味。
暴食スキルの見せ方も地味というか、演出が下手なためか?ややツッコミ所が多い。
強くなったり勝利する過程は誠実ではあるが、地味。
ストーリー展開はしっかりしてはいるが、重要な設定が明かされそうでいて消化不良。
【総合評価】5点
割と誠実に作られているバトルロマンスで好感を持った。
なのだが、その割に魅力はそこそこ。
悪い作品ではないと思うけれど、あと一歩何か物足りない感。
評価は普通寄りの「良い」