easy さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
漫画とアニメの違い、強調したいコマ、間、テンポ、表情
月刊連載時点ではとても楽しかった
『考察』と言いつつ妄想を書く子ばかりでガッカリはしたけれど、
毎月、伏線を探してああだこうだと終局を予想していくのは楽しかった
漫画原作『アニメ』レビューを書いている人は、
大まかに3者へ分かれると思われますが、
・連載をリアルタイムで読んでいた
・単行本で、追記修正版を、区切られながら読んだ
・漫画で読んだ事がない
私は連載を追い『考察』をああだこうだと楽しんでいた層なのですが、
そう、最終巻スクールカーストのアルミン並に面倒くさい、
エゴサ大好き諌山先生に「キミらこう言うだろう」と先読みされる層です
コンテンツ【進撃の巨人】としてなら、幾らでも褒めようは有る
その前提でも『アニメ』後期に関しては色々思うところがありました
例を挙げます
私が『漫画版で』好きだったシーンは、アニメ『66話:宣戦布告』20:10-
地下室「それは、私がこの世に生まれてきてしまったからです」
【エレンの表情→タイバー演説】 交互に読み進めてゆく心情変化ですが、
漫画における『強調するコマ』テンポがアニメでは考慮されておらず、
他と同じ間隔でダラダラと進める構成には非常に落胆しました
いや、正確に言えばテンポどころではなく、
「パラディ島の悪魔と、共に戦ってほしい」タイバー、観衆、エレンで1P
漫画版:エレン『ここで』寂しい笑顔+目を瞑り何かを想うコマ→次Pで立席して手を差し伸べる
アニメ:直前演説「皆で未来を生きてほしい」で既に寂しい略+立席+握手=破壊準備態勢(…)
オオイ!
心情変化、破壊準備タイミングまで変えられてるじゃん!
それに加えて目を瞑ったら溜め無しで瞬時に観衆へ切り替え
なにすんだテメエ!下品で失礼
※ 比較するとタイバーの演説部分は変更箇所が非常に多い
台詞の整理には一生懸命だが、最も重要な心情変化の再構成が出来ていない
その後目を伏せ「オレは進み続ける」は漫画版トレスばりの構図なのですが、
握手しつつ「敵を駆逐するまで」→ビル破壊、最大の見せ場に関してはというと、
漫画版:見開き1P『笑顔』に近い表情で握手「敵を駆逐するまで」→次Pから巨人発動の表情
アニメ:画面を寄らせてそのまま巨人発動
何スかこの無味無臭化コンテ
なおこの回は漫画版・原作において記念すべき第100話、第100話です
内容も含めて非常に特別、重要な回なわけです、そこでこれかぁ…と
アニメにおいて皆さん褒められる大部分が『漫画版のプロット部分』でしかなく、
アニメと切り離している方がほぼいないのも特徴でしょうか
活動屋のような単語を使ってシャカイセイギを語ってみたり、
この一大コンテンツから何も学んでなさそうな人も散見されるし、
人は死に、忘れられ、一巡する、世界の方はそうそう変わりそうもありませんね