takato さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
最高の運昇ちゃんが見たいなら本シリーズ。本当の強さとは。
運昇ちゃんキャラは数あれど、父親キャラは数あれど本シリーズの文太を超えるものなし…。そう思えるほどに素晴らしい文太の魅力が炸裂しているのがこの2期だろう。
2期のポイントは、なんといっても初代ハチロクの死だろう。長いシリーズでも一番ショックなシーンであり、同時にさらなる成長への道が開ける展開は王道で素晴らしい。そして、今の拓海には必要なのは敗北だと悟っていた文太もまた良し!。
中学の頃から無免でずっと秋名の峠を配達させてたり、密かに課題を与えているところなんて一見「巨人の星」の一徹を思わせるようなスパルタクレイジーぶりだけど、息子が弱ってる時の対応が大きく違う。
一徹は自己主張が強すぎるし、語り過ぎなくせにちゃんと会話してなかったりで、人間的にアレな部分が多い。それに対して文太は殆ど語らないし、感情を露わにしないけど遥かに出来た父親である。
ハチロクの死でショックを受けている拓海(「大好きな…。大好きな俺のハチロク」って台詞だけで泣ける」)のところに颯爽駆けつけて、決して責めず穏やかに諭すシーンは本当にじ~んとくる。誰よりも傷付いているのは拓海自身だったってわかっているから。この大人ぶりや、たまに見せるユーモラスなとこなど奥行きがあるキャラだからこそ作中最強って設定も説得力がある。
そんなキャラをチャーミングなおっさんやらせれば屈指の名手である故運昇ちゃんが活きたものにしてるんだから最高に決まっている。「11000までキッチリ回せ」なシーンも作中屈指の名シーンである。あと、「好きにすりゃあいい」の件もええ。暖かく見守りながらも押し付けすぎないネグレクトも駄目だしスパルタも駄目。本当の意味で「大人」なキャラでこうでなくちゃね。拓海に限らず、強いキャラちゃんとキャラを魅力的に作り上げないと説得力を持てないという実に良い例だろう。
この2期はキャラ絵が一番原作のフィーリングに近いところが多いように思える。劇場版な3期まではともかく、それ以降はどうもCGは進化するんだけどドンドンキャラ絵が…。特に時間が空いての5期なんて、正直酷すぎて誰が誰やら…。声と髪型で判断すしかないレベルで、こんな有名タイトルでどうしてあんなことに…。