たわし(爆豪) さんの感想・評価
3.4
物語 : 5.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
漫画は当時19歳とは思えない驚異的な構成力
今やすっかり世界的に人気漫画家である尾田栄一郎氏ですが、デビュー作の西部劇「wanted」を含めた初期の短編は、単なる勧善懲悪の漫画の枠から出た傑作だと言えます。(本人もそう言っていることが笑えますがw)
それはわずか30数ページの短編で、「少年誌」枠で当時としては画期的な人間の複雑な心境を圧倒的な画力と構成力で描きあげているからです。
この「モンスターズ」も前半におけるコメディ色の強いキャラクターとは裏腹に、ラストにかけてのとりまとめ方が素晴らしく小学生だった僕の心をわしずかみにするだけでなく、漫画を「ドラマ」のレベルまで引き上げていると感じました。。。
これを上回る短編で衝撃を受けたのは藤子F不二雄先生くらいでしょうか。。。
しかし、漫画とアニメはまた「別」もの。
素晴らしく完成度の高い漫画ほど映像化にするのは難しく、今回も漫画の構成力にアニメがついていけていませんでした。残念です。
ラストにワンピースのあるキャラクターが登場して世界観を共有させる演出はMARVELっぽくって好きですが、アニメの完成度は期待値を上回らなかったことが残念です。
追記:最近の少年ジャンプが女性向けが多く「鬼滅」や「呪術」のような「泣き」の強い当時の少女漫画の要素を漫画に入りだしたのが、80年代後半から90年代前半にかけてのこの時期からだと認識してます。