薄雪草 さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
私の心もヤバいって、もう~。
秒単位で、心を膨らませたり、キュンと締めつけられたり。
漫画は読み込み済みで、アニメにも折り込み済みのはずなんですけど。
うーん。こんなに目まぐるしく気持ちをアゲサゲされる演出は久しぶりです。
15話から、いよいよこのあとの山場に向かってグンと動き出すのですが、特に今話は、山田さんの涙のわけを語る市川くんが尊すぎて、ピュアすぎて。
彼のキモチを裏打ちする演出も、連弾のような高い圧力で、ヤバすぎるよ、もう。
じんわりどころか、思わずもらい泣きしちゃいました。
送辞する市川くんを支えようとする女性たちも、本当に素敵な気配りで描かれていて、好感度が一気に爆上がりです。
お姉さんをサポートする男性店員さんの差し込み画があったのも、漫画をよりベターに脚色していましたよね。
そんな女を泣かせるヤバい奴が、隠キャを自認しているなんて、少年のココロはそれほどに難解で複雑なのかしら?
次回も、ホントに、楽しみです。
~
観終わりました。
ピュアすぎてヤバすぎて、どうしようもない心のさざなみ。
今は等身大でなくても、いつかは等身大になりたい憂き身のもどかしさ。
山田さんには、体育祭での転倒を捨て身でガードした市川くんが。
市川くんには、学校一のマドンナでプロのモデルの杏奈ちゃんを。
胸の奥のやるせなさがそれぞれあまりに似すぎてて。
でも、互いの想いのベクトルがあまりに違いすぎてて。
空気を読みとりすぎたり、シナリオを読み切れなかったりして、逆にハードルを作ってしまう。遠くしてしまう。
そんな市川くんは、光を遮ぎったドアを解き放つために、ステップを一歩ずつ刻むことがどうしても必要で。
そして山田さんも、世界に二つとない聖域に入るために、ありったけ胸アツな笑顔と涙のアタックが必要で。
恋を知るアプローチはそれぞれ違う二人ですが、恋を知っていくエピローグは同じなふたりです。
そのプロセスがたまらなく愛おしくて、それがほんのり嬉しくて、とても幸せな時間を過ごすことができました。
ようやく二人のkalteが揃いました。
僕と私の恋心。
あたたかな春の到来ですね。