RFC さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
思春期症候群の痕(きずあと)
想像以上に面白いシリーズなので、
視聴開始。
【作品概要】
主人公咲太の妹ちゃん梓川花楓。
咲太周辺で発生している思春期症候群の最初の発症者。
長く不登校だった彼女が進路という岐路に立たされ、
選択する物語です。
【作品に対する感想】
これまでの青ブタは、
思春期症候群の原因を解明し、解決する流れでした。
今作は原因は明白で、それを本人がどう克服するか。
そしてどう決断するか。
事後処理を含め、後ろの方にスポットが当たっていました。
これまでと少し毛色が異なる印象です。
謎解き+解決だったこれまでより爽快感は落ちたものの、
じんわりとした万感の思い…そんな温かさを感じました。
1)物語
普通・みんなと同じ。
これにどれ程の価値があるか。
大多数が同じことをする…それはそうした方がいいという面が
多いからそうなるんでしょう。
また、深く考えず流されてる場合も多いと思います。
ではみんなと同じ ではないことの価値は?
OnlyOneになりえる価値がある 可能性があると思います。
違うことそのものは恥ずかしいことじゃない。
これに納得できるかどうかと思います。
最後少し謎を残しましたね。
あれはまた続きで ということでしょうか。
5)キャラ
➀梓川花楓
この娘の問題は他人が自分をどう思うかを
過剰に気にし過ぎてしまうところが
根幹にあるように思えます。
そしてそれをまともに受け止めすぎてる。
思春期症候群の発端になったLine「死ね」も
「ちょっと返事遅れたくらいでガタガタ言うな、バーカ」
って返せるような子だったら、ここまでなってないですよね。
➁梓川咲太
今作は兄としての側面が強く描かれてました。
いや、もうええ兄ちゃんです。
花楓が立ち上がれるように、フォローはするけど、
ちゃんと自分で行動することを尊重してます。
ただ甘やかすだけじゃないところが高ポイント。
➂広川卯月
超ポジティブ女子。
この娘も空気に弾かれやすい子なんでしょうけど
私は好感持てます。
こういう空気読めなさは尊重してあげていいんではないでしょうか。
6)印象深いシーン
{netabare}
➀三者面談
大人がまともな会話してたところが
物語の説得力を上げてます。
先生も経験から否定も含めていろんな意見くれてますしね。
➁信頼の双葉
いつもブタ野郎呼ばわりの双葉が
意外と頼りになる奴とストレートに言ったシーン。
ちょっと咲太に毒された?
ちっちゃい身長から繰り出される上目遣いが余計にやばい(^^;
➂信頼の麻衣
花楓の物語がメインなせいか、二人がもはや親か熟年夫婦
のような安定感です。
そんな中の花楓のドアそっ閉じは笑えました。
➃花楓の葛藤
会えない 見えないかえでとの比較、
恐らく人間関係で類推してるんじゃないかな。
・花楓はLINEでもめて「死ね」。
・かえでは霧島麻衣、のどかなど
いろんな人に優しくされる価値があった。
だから自分はダメだ…。
そう推定しちゃったんでしょう。
こういう気持ちすごく解るんですよね。
➄花楓の決断
ちゃんと自分で選んだ花楓はえらいと思いました。
あの歳でなかなかできないことですよね。
兄の交友関係を含め、彼女にとってプラスになったことを
ちゃんと受け入れたから出来たことなんでしょう。
{/netabare}