テングタケ さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
絶賛されている方が多数いらっしゃいますが
私にはそこまで響きませんでした。いい作品だとは思いますが・・・
まず主人公のジーンが、目に隈があって見かけキモいうえに友人もなく自己評価も低いと言う典型的なオタクのカリカチュアライズで、オタクまっしぐらの私としては寧ろバカにされた気分。そんな主人公が秘められた才能を発揮して大活躍すると言うストーリーは、オタク礼賛が行き過ぎて嫌な感じでした。15秒のCM編集でフィルムをバッサバッサ斬る演出もちょっと大仰過ぎです。
才能のあるメンバーが集まって、和気あいあいと撮影して、トラブルも機転を利かせてチャンスに変え、それで名作が出来ちゃうなんてお花畑ストーリーに過ぎやしませんか。確かに、その後の編集が大変だということは分かりました。ですが、監督が涙を飲んで切ったシーンが実際にどうやって撮影されたシーンなのか、私には分からないので知ったこっちゃありません。
ジーンが追加撮影を強行するのもイラッとしました。新人監督調子こくんじゃねーぞと。実際私はコッポラやキューブリック作品より職人監督と言われるリチャードドナーやリドリースコット作品の方が好きです。
映画オリキャラらしい、パツキンイケメン同級生がいい味を出していましたね。融資決定のシーンはちょっとお花畑入ってましたが、でもこのキャラのお陰でジーンの一人舞台にならず、作品に奥行きが出ていました。
何よりも、私がこの劇中劇のような映画に全く興味がないのが致命的でした。冒頭のパツキンダイナマイツねーちゃんが大蛸に襲われる映画の方の撮影裏側が観たかったです。