四ツ谷ミツル さんの感想・評価
4.9
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
至高の序章
貪る様に一気見してしまった。これは本当に面白さが桁違いだ。
ただ、この作品は人を選ぶ。
キャラクターはモブ、ネームド問わずバダバタ死んでいくし、巨人が人間っぽい見た目なのでカニバリズムを彷彿とさせる。血もかなり飛び散る。
この辺が駄目な人は具合が悪くなる恐れがあるので止めておいた方が良い。
ストーリーの大筋は分かりやすい。"主人公であるエレンが巨人を駆逐する為に戦う"これに尽きる。アニメだけでも問題無く追えるだろう。
何より、作画が本当に素晴らしい。ずっと映画のクオリティだ。
このアニメ独特のアウトラインの太い作画が作品をより重厚にしているし、各キャラ"眼"の表現がずば抜けている。眼二つで喜怒哀楽狂気ホラーがありありと伝わってくる。
巨人(特に奇行種)のぐねぐねとした不気味な動きもスタイリッシュな巨人の戦闘シーンも素晴らしい。
キャラの死体(死んだ直後)の作画も気合いが入っていて、言葉を選ばず言うと残酷な死に様すら美しい。
立体機動で町を飛び回るシーンなんて本当に至高だ。バシュッという機械音と共にキャラクター達が縦横無尽に躍動する様は迫力満点でサイコーである。こんなに劇場で観たいと強く思ったアニメは初めてだ。
一時停止必須だが、CM前後に立体機動や壁についての説明もある。こんな所まで手が込んでいて素晴らしい。
OPは言わずもがなの名曲だし、EDも良かった。声優さんの切迫した熱演も素晴らしい。
まあそんな感じでアニメのクオリティは申し分無いのだが、
※以下、若干物語の展開に触れるので一応伏せさせて頂く。
{netabare}
展開的に言えば、これは序章だ。
本作season1では壁や巨人についての謎はまだまだ残るし、瞬く間に人が波の様にぶっ飛んで町が瓦礫の海になるくらい何もかも犠牲になっても、得られた対価は僅かなものだ。
有り体に言うと巨人をぶっ倒して解決!という爽快感ある展開は無い。ギャグパートなんかもほぼ無いので物語はずっとシリアス一直線だ。
ただ、間違い無く面白い。
{/netabare}
完結までしっかりアニメ化されているので話数はかなり多いが、それに見合うだけの面白さがあると期待している。残酷な描写が大丈夫な方は観て損はない。