RFC さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
タイトルとキービジュアルに騙されることなかれ 問題解決学園もの
イミフなタイトルとキービジュアルで視聴を避けてましたが、
あにこれでの評価が高いのと、
知り合いが「せんぱい好きならオススメ」とのことで
視聴開始。
【作品概要】
主人公 梓川咲太(高2)は引きこもりの妹と二人暮らし。
暴力事件を起こしたという噂のせいで、
周囲から避けられています。
ある日、図書館に行った際、バニーガールを見かけるところから
物語は始まります。
【作品に対する感想】
タイトルとキービジュアルから
中二病の軟弱青年が、ご都合物語でウハウハになる
物語じゃないかと想像してました。
ですがいい意味で裏切られましたね。
3話くらいで各ヒロインにスポットが当たる
オムニバス形式。
思春期症候群という精神的な理由で発症する
異常な現象を解決していく物語。
登場人物は割と癖があるもののそこまで尖った非常識さはありません。
誤解覚悟でいうなら、
「怪異が量子力学に置き換わった化物語」
といったところでしょうか。
つまりは面白い。
化物語、やはり俺の青春ラブコメは間違っている
あたりが好きな人は高評価になりそうです。
続きがありそうなので、行ってきます。
1)物語
➀桜島麻衣 編
大昔のエロゲ「ONE」を彷彿させるストーリーでした。
他人って煩わしいこともありますが、
いなきゃいないで困ったり、寂しかったり…。
「ONE」概略{netabare}
幼いころに妹を白血病で亡くした主人公。
彼はその時、こんなに悲しい思いをするくらいなら…と
時間が止まった永遠の世界を望んでしまいます。
彼が高校生になるころ、徐々に永遠の世界に引きずり込まれ
少しずつ周りの人に認識されないようになっていきます。
その時、彼と強い想いで結ばれた人がいたならば、
永遠の世界から帰ってくることができる…といったお話。
ONEはKanonの前のゲームっていったらいいのかな?
{/netabare}
➁古賀朋絵 編
繋がる自由度を上げたはずのスマホのせいで
かえってがんじがらめになっている皮肉がしんどかったです。
今の十代ってこんな生きづらさを抱えてるのかな。
SAOリーファのセリフを借りると
「なんで縛ったり縛り付けられたりするのかなぁ」
「一億回やっても変わらない」
と言い切った咲太はまじかっけー。
➂双葉理央 編
理性で押さえつけたり、諦めてても
やっぱり心の奥では望んでるものがあるんですよね。
彼女のやったことは叱らなきゃいけないことですが、
弱さを支えてくれる人は、誰にも必要だということですね。
➃梓川かえで 編
私にとっては死…について少し考える話でした。
積み上げてきた記憶、経験を生とするならば、
それが消えるということは死と同義?
人によって解釈、受け取り方は変わるとは思いますが。
2)作画
キャラデザは麻衣、朋絵、双葉が好みです。
3)声優
石川界人さん(梓川咲太)
瀬戸麻沙美さん(桜島麻衣)
二人の落ち着いた声が作品にマッチしてました。
4)音楽
OP「君のせい」キャッチーですね
ED「不思議のカルテ」
マットな雰囲気の曲で好きでした。
その話のヒロインが代わる代わるこの曲を歌う演出が面白い。
桜島麻衣(CV:瀬戸麻沙美)が一番マッチしてたと思います。
5)キャラ
化物語のような極端なキャラはいませんが、
常識の範疇内で癖のある良キャラぞろいです。
➀梓川咲田
この主人公好き過ぎます。
空気に飲まれず、でも抗うことを諦めた男。
言葉のチョイスを含め、相手の予想の斜め上の返しが最高です。
⇒7)咲太語録
ぽやーっとした虚ろな奴に見せかけて
妹のこと、周りのことも気にかけて動ける
熱いハートと行動力を持ち合わせた良い兄ちゃん。
➁桜島麻衣
空気に消された少女。
咲太との夫婦漫才がたまりません。
強がりとはいえ、エロ目線で見られることを
「平気」と言っちゃうあたりややご都合感がありますが、
基本まともな人なので安定感あります。
あと、道理を解ってる理性的なところも魅力的です。
➂古賀朋絵
空気に飲まれてる少女。
これだけ強迫観念にとらわれてると、生きづらそうです。
尻を蹴り合ってるくらいの時が
一番気楽なのかもしれません。
こんな後輩いたら楽しいですね。
咲太の前で漏れる福岡弁が、信頼の証ですね。
➃双葉理央
空気を受け止め切れず、距離を置いてる少女。
感情を上手く伝えられなくて、承認欲求を
おかしな方法で満たすことになってしまってます。
気持ちはわかるんですけどね。
共感度はすごく高い娘でした。
➄豊浜のどか
他者に圧倒されて絶対勝てないと思ったことがある人なら
すごく共感できる娘ではないでしょうか。
この娘甘い所もありますが、完璧な人間なんていませんしね。
➅牧之原翔子
咲太が本当にキツイときにあらわれては
手を差し伸べてくれる先輩なんですけど、
本作では謎のままでしたね。
双葉が言うように、咲太が生み出した
存在なのかなって思ってます。
6)印象深いシーン
{netabare}
➀睡眠薬盛った麻衣
自分が孤独になると分かってて
咲太を優先した麻衣の優しさがもうね。
➁電話の音にびくつくかえで
こういう細かい描写がしっかり描けてるところがいいですね。
共感しちゃうんで、ストレスではあるんですけど(^^;
➂福岡弁が微妙に伝染ってる咲太
朋絵とちゃんと友達なんだなって伝わってきます。
➃怒った麻衣と仲直り
麻衣がどれだけ人間出来てる人かよく分かるシーンでした。
咲太の方は落ち度がなくはないと思うんですけど、
あの状況ではしょうがないかなと思います。
麻衣の方としても
一番力になりたいときに頼ってくれなかった咲太への
怒りと、そういう時にそばにいられなかった自分への
怒り。色んな感情が混ざっていたんだと思います。
でも、そういう自分を省みて、ちゃんと謝れる。
いいシーンでした。
{/netabare}
7)噴いた咲太語録
普通の人が言ったら
頭直撃のデッドボールの気持ち悪さなんですけど、
一周回ってアリの咲太だから許されるんでしょうね。
{netabare}
➀麻依とおてて繋ぎたい咲太
「女子と手すら繋いだことのない僕の初めてを貰って下さい」
➁100倍カウンター
麻衣「今、エロいこと考えてるでしょ」
咲太「麻衣さんの想像の百倍はエロいこと考えてる」
➂直球
麻衣「私におせっかいを焼くのはどうして?」
咲太「美人の先輩とお近づきになれるチャンスだから」
➃HENTAI
麻衣「お風呂入る。覗かないでよ」
咲太「大丈夫です。シャワーの音だけでご飯三杯はいけるんで」
➄ネクタイを麻衣に直してもらって
咲太「まさかこんなに早く麻衣さんと新婚プレイができるとは」
麻衣「バカは顔だけにしなさい」
➅保証 保障
咲太「麻衣さんの幸せは僕が保証しますはこっちで、
二人の将来には充実した保障があるはこっちってこと?」
麻衣「勝手に問題文変えないの」
⑦桃缶
咲太「今夜はこれを古賀と思って美味しく頂こう」
朋絵「あほーーーーーーーーーーー!」
⑧直球2
双葉「どうしてことごとく入浴中に話しかけてくるわけ?」
咲太「ドア一枚向こうに裸の女子がいるって興奮するから」
{/netabare}