CiRk さんの感想・評価
3.9
物語 : 1.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
2023年一の後半ガッカリアニメ。
{netabare}
普段ネトフリは見ないけど、これは少し気になったので一気見視聴。
最初の5話は全アニメベストクラスで好きかも・・・ってレベルだったけど、5,6話でん?となって、最後の方はもう完全に好みから外れたというか単純に酷い展開に。
まさか、こんなにすぐ16bitセンセーションを超えるガッカリアニメを引いてしまうとは...。
間違いなく人生で一番ガッカリしたアニメ。
「微妙だった」じゃなくて「どうしてこんな展開にしてしまったんだ」って言う落胆の気持ちの方が大きい。
駄目なのはストーリーだけで、キャラも曲も声優も、不安だった作画も全部良かったのであにこれの評価だと高評価にせざるを得ないけど、満足度で言うなら100点中22点ぐらいです。
内容は現実で崩壊した家族が、PLANETというゲーム内で偶然同じギルド、赤羽一家として活動しているというもの。
現実の家族やリアル世界そのものを嫌っている主人公がどう成長していくかという点がストーリーの根幹。
こういうテーマを扱うと大抵の場合真面目な雰囲気になってエンタメ性に欠けがちだけど、この作品はネトゲ題材と言うのもあって、単純に見ていて楽しい、視聴意欲が掻き立てられるところが良かった。
主人公の嫌う現実との対比なんだろうか、PLANETでの話は見ている側も楽しめるような要素が沢山練りこまれていたと思う。
海賊団や黒い鳥、キャラの関係性、謎のキャラなど視聴者を飽きさせない話のフックが多かった印象です。
ただ、そのフックが最終的に全部悪い方向に行ってしまった。
黒い鳥や海賊団の奪還をピコと共に行う中で、ピコの説得によって主人公が更生・家族とも仲直りして、ピコと現実で出会って・・・というあくまでネトゲと現実という枠組みだけで纏まったストーリーにした方が変なSF、サイコホラーにするより数十倍良かったと思う。
キャラの心理描写が丁寧で共感もしやすかったし、そういう流れだったら本当に好みな作品だった。
軸にあるのは主人公の成長・家族の絆なのだからSAOみたいな設定も必要だったのか?って言いたくなる。
まだSAO設定はギリギリ許容できたけど、ピコがAIとか、トリカゴの世界がどうこう言う話はさすがに元のテーマから逸れすぎていて何が描きたいのやら。
最終的には人類ほぼ全員が仮想空間に囚われるとかいう意味不明なまでにスケールの大きな話になって置いてけぼり。
話はそれほどとっ散らかっているわけではないけれど設定が色々ぶっ飛びすぎている上、最後に風呂敷を綺麗に畳めていたかと言われると正直微妙。
前々から色々やらかして相当恨まれていた父が、よりによってピコが父に殺されたという真実を知った直後に許されているのが唐突に感じた。
その他伏線回収されてない部分も多い。
明日真の探し人は誰だったのか。
データが消去されたピコと出会えたのはなぜなのか。
最終的に父と神室さんはどこに行ってしまったのか。
結局PLANETやトリカゴはどうなったのか。
雰囲気だけはそれっぽくまとめただけの微妙な最終回だった。
ケンケンパとか言いながら剣出して戦う姿とかをもっと見たかったなぁ。
普通にネトゲの話で良かったのに。
まあ後半のサイコホラー要素は結構演出が上手かったとは思う。
ダークギャザリングよりもよっぽど怖かったよ...。
神室さんのリョナ展開も評価できる。後半の良いとこはそれぐらい。
OPとEDはすごくいい曲だったと思う。
私的評価:22点
私的ベスト回:4話
{/netabare}