てとてと さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
僕リメより良いと思いきや劣化シュタゲ。佳作未満だけど良き懐古とコノハ萌えで良し
2023年の美少女(19歳)エロゲー好きゲームクリエイターが1990年代にタイムスリップして黎明期エロゲー制作に触れていき、やがて時代を跨いでアキバの変化に直面したり…
【良い点】
オタク文化の一大勢力たるエロゲーを題材に、制作や隆盛の歴史を追体験させてくれるコンセプトが(前半は)凄く良かった。
前半のタイムリープに戸惑いながらも古き良き時代の熱気に目を輝かす展開が良し。
2020年代と比較して原始的なツールでも如何に創意工夫して創造的な作品が作られていたか、技術面と情熱面から見せてくれる。
時代背景の細かい描写や、現代っ子主人公視点のリアクションも良かった。
主人公コノハちゃんが可愛い。
一人称自分などの幼い印象含めてあざとい萌えキャラ、彼女自身が「萌え」の重要性を証明していた。
古賀葵ボイスや可愛いキャラデザ、喜怒哀楽くるくる変わる感情表現の豊かさなど、2023冬屈指の萌えキャラだった。
特に作画、瞳の魅力的な描き方、あざとく萌えさせる表現の数々が非常に凝っていて可愛かった。
コノハの感情描写の可愛さに限れば2023冬随一。(作画4.5)
性格面も19歳にしては幼い言動や性格、エロゲー制作への無邪気な好奇心情熱など、この作品の主人公の役割果たしつつ自身が萌えを担当していた。
ストーリー自体はありがちなタイムリープながら、展開にメリハリがあり最後まで飽きさせない。
全編通して先を読ませなかった。後半は悪い意味でもあるけれど、最終的に綺麗に着地、終わり良ければ全て良し。
タイムリープ物として目新しくはないが、ベタながら中々の感動だった。
キャラはコノハの他に98(今は廃れている旧式パソコン)狂の守君が良かった。
始めて出逢った90年代初頭にコノハより年下の男の子が、タイムリープで時代を下る度に年齢逆転していきラスト40代になってもコノハの夢を支えてくれる、ロマンチック。
しょこたんが歌う主題歌もかなり良主題歌。
批判も多い模様だけど自分は好き、あえてこういう歌い方だと好意的に解釈。
【悪い点】
ゲーム制作物としても、タイムリープSFとしても中途半端。
前半と後半で描きたいテーマ?が中途半端になった感あり。
前半は良いが、後半迷走した感が拭えず。
全くつまらなかったわけではないが、コレジャナイ感が。
宇宙人(ヤハクイザシュニナ的な?)との遭遇で人間の創造性、改変2023年のAi至上主義への反感など、テーマは分かるが、安直。
コノハ自身が創造的なゲーム制作した実績を視聴者に見せられていないため、いまいち説得力が無かった。
守君視点のラブコメとして見ると、展開に余裕が無い。
折角のおいしい年の差シチュエーションを十分活かせていない。
キャラは守君以外が、個性的ではあるがあまり活かせていない。
終盤ぽっと出のレスキネン教授めいた小悪党とか微妙。
あと細かい難癖だけど、女性キャラの見た目で歳を重ねた感が皆無。
魅力的に老けさせられていない点で底が浅い。
【総合評価】6~5点
総合4点付けた割には評価は低い。脚本面がやや苦しかった。
良作かは疑問符だけど、良かった面がやや上回る。評価は「良い」