7でもない さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
それなりに楽しめたが、脚本・構成には不満
OPと歌唱者中川翔子については番組の最後で
この作品を振り返ってみると、どうやら自分にとってのこの三か月間のコノハや守くんの旅路と、98おじさん達との交流は楽しかったようだ。「不徳のギルド」のOPのトキシッコやヒタムキPC88風CGも話題になったけど、今回は更に古い知り合いと行くお祭りのような雰囲気だった。祭りの頂点は8話と10話。後で聞いた話によると8話は12話から13話に伸びた時に後から追加されたエピソードで、タイムトラベルした守くんが見た世界ではエコーによるコノハのタイムトラベル現象の裏付け、手描きには熱意があってAIには無い事、感情とは相手の気持ちを察する事などが描かれていて、今までの流れの箸休めと裏設定説明がされていた。
しかし箸休めで終わればいいのに、8話以降もSF設定とアクション展開はだらだら続き、エロゲ制作を軽視している印象を強めるだけじゃなく、作品都合上ゆるゆるだったコノハのあたまのバカさかげんが後半深刻化している。コノハかわいい、PC98かわいい(極一部の意見です)がこの作品のコアなのにコノハのかん高い声もこのアニメを楽しむうえの邪魔になっているし、後半はほとんど守くんが主導し、コノハはさわいだり後ろに従っていく形になっている。これはエロゲ製作からkey系SFファンタジーラブコメエロゲにジャンルが変わってしまったようだ。
最初から守くんが成長していく内に二人の関係が変わっていくSFラブコメとして描いていたのならそれはいいけど、なんとなくそうじゃなくライブ感覚で変わったように感じる。話の重点が移動してるのを感じる。
多くの視聴者は自分みたいに2023年の新生アルコールソフトの創作能力や苦労をもっと見たかったんだろうと思う。また冬夜ちゃんとコノハが手を取り合ってゲーム制作する所も見たかったはずだたって。このままじゃ冬夜ちゃんは捨てキャラみたいであまりに勿体ない。ジャンル変更は原作者がエロゲ制作を楽しく描くことに限界を感じていたからかもしれないが、異なるエロゲ会社を渡り歩き、コノハが破天荒なエピソードを乗り越える姿をもっと観たかった。先日(2023/12/27)エロゲ会社の女子社員を無理やり暴行したりセクハラLINEが公開され、社長がアカウントを全消しして逃げたみたいに、いくらでも描けるはずだ。
例えばみゃーもりが武蔵アニメーションに積極的に働きかけたお陰でを盛り上がったシロバコみたいに。もしくはブラック企業に勤めたおかげで器用貧乏になり、そのおかげで2週目のエロゲ製作人生では逆境の連続ながらも無双した「ぼくたちのリメイク」の主人公みたいなエピソードがみたかった。
原作者たちにとってAIの否定とエロゲの熱意創作要素が最重視するのなら、最初からコノハにAIの話題を組み込むべきだったし、SFアクション要素が強すぎて納得できない。
しかし楽しめたにせよ、楽しめなかったにせよ、祭りは終わり我々はそれぞれの日常へ戻る。
OP曲と中川翔子感想
{netabare}
知っての通りOP曲の中川翔子の歌唱に対するオタクの反応は過激だ。このアニメの週単位の感想とキャプ系サイトやアニメ本スレなどをみれば大抵毎週彼女への不平不満怨嗟が書かれている。
これはいくつか理由があるけど、まず知っておかなければならないのはオタクサブカルと芸能人の相性が最悪だという事。オタクは真正性・正確性に敏感な上に大人気ないので、まあにわか芸能人の嘘松だしまあいっかと流す事ができなく、芸能人の「私って○○オタクなんですよ」ニワカ発言や行動には容赦なくツッコミが入る。ツッコミや批判をするだけじゃなくそれを減るどころか勢力が増えていって粘着集団化していく。もちろんそれは中川翔子だけの話ではなく他の芸能人にも当てはまる。
例えば初期のモーニング娘の矢口真里がワンピースにくわしい発言をした際には、ネット上でツッコミだらけで叩かれまくった事があった。今は鎮火したようだが、当時の叩きの勢いは火のように激しかったのを覚えている。矢口真里叩きコピペセットすらあるらしい。
芸能人は嘘をつくことが仕事であり、ありもしないことをおもしろおかしく吹聴するのが日常なので、「盛った」エピソードをツイートしたりアピールすることは仕事をとることに繋がるし、オタク系芸能人として正常かもしれないけど、少なくともオタクとはその方向性は真逆に見える。
周りでは彼女が色々憎まれるようなツイートや矛盾した発言や、その場その場の怪しい発言に対して怒り狂う人たちが多いようだけど、自分はある程度までは比較的冷めた目でその様子を見ていた。しかし、ある時点から相変わらず事実性が怪しかったり、もしくはその場の勢いで言ったような「盛った」発言に反感を抱くようになり、それ以来冷めた目で若干距離を置くようにしている。
それを言った上で今回のOPの話に戻るけど、守くん視聴者からは歌が下手だの不快だと言われまくっているが、この曲の中川翔子の歌唱力は問題ではないと思っている。彼女はグレンラガンの曲もそれなりに歌えていたし、個人的に彼女は歌はそこまで下手だない。
むしろこのケースでは作曲、アレンジ、何より歌詞をメロディにごり押しで乗せようとするのがダメなんだじゃないかな。youtubeで検索すると男の歌い手がカバーしているが、若干マシな感じもするけど結局曲の不出来が気になる。
人それぞれの意見はあると思うけど、どちらにしても、オタク業界としてのビジネスにおいて、視聴者層と採用する人材の相性には気を配った方がいいかもしれない。自分になんかに言われたくないだろうけど。
{/netabare}