「青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない(アニメ映画)」

総合得点
74.9
感想・評価
65
棚に入れた
318
ランキング
858
★★★★☆ 4.0 (65)
物語
3.9
作画
4.0
声優
4.1
音楽
3.9
キャラ
4.1

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ネタバレ

ハニワピンコ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

些細な変化と思春期症候群

藤沢を舞台に様々な問題から引き起こされる思春期症候群を巡る、男女の物語を描く『青春ブタ野郎』シリーズ高校生編 完結

花楓の受験が終わり麻衣さんも高校卒業となった3月。その卒業式の後の待ち合わせで待っていた七里ヶ浜で子供の頃の麻衣さんとそっくりなランドセルガールと出会う。しかしその子は自分以外には見えていない。少しの思春期症候群の不安を持ちつつも自分自身にはその具体的な理由が分からず仕舞いだった
思春期症候群は不安定な心や精神に襲いかかり追い詰める。今まで他のヒロイン達がなんとか出来たのは咲太がいて、咲太には翔子さんがいた。しかし今回は──ランドセルガールだった

最後に頑張るのは咲太自身だった
今まで様々な人たちの様々な思春期症候群と出会い、自身も過去に一回見舞われその経験から手を差し出してきた咲太。それで出逢った人も再会した人もいた今まで。そして今度は自分の、自分自身の問題に自分で解決しなければならなくなる

かえでと二人で生活し自分で稼ぎ彼女とも出逢う。そんな生活を二年間過ごしてきた。全てとは言わないが自分の功績を肯定し心地よくさえ思っていた今の生活に、急にいなくなった親と改めて会い、また一緒になるという変化に複雑な気持ちを持ってしまうという今までの咲太の描写があったからこそ、そんな咲太に同情してしまう気持ちも、それでも家族として拒否し続けるという姿も見たくは無いというこっちも複雑な見方をしてしまう流石の構成で、心地よいぬるま湯でも意識しなければ幸せな世界という別の世界を見せてきて戸惑わせ、それでもこの世界ではあるが母親と改めて会話してそして決断していく
そして改めて元の世界でしっかりと母親を見て自分の中で整理をつけて家族になった
この終わりこそが二年間の咲太の頑張りを最大限認め、そして肯定し切れる最高の終わりだった

その今度は頑張る咲太を見せて高校生編は完結の締めとして最高の締めで終わるこの物語と劇場作品2作展開をしっかり劇場で堪能し切れて、単純に今後もが気になるというよりは今まで見せてくれた頑張ってきたキャラ達が変わった環境や変化した心情で登場してくるのが楽しみという意味で今後が気になる

劇場作品として一部変わったスタッフの元で作画の雰囲気は確かに変わったけれど、監督の意図の元で、演出的に派手なシーンはあまり無いからこそキャラ表情の些細な変化や動作をちゃんとしっかり見せてくれる見せ方は好き。相変わらずの湘南やその他別の舞台の背景や美術はリアルで拘られて大好き

それぞれのヒロイン 主人公の物語を、思春期症候群という障害とそれを乗り越えていくエピソードの作り込み、そして成長していく姿を流石のキャラ描写で見せてくる凄いシリーズ。続編が決定しておりまだまだ楽しめそう嬉しい。これからも応援します

改めて今年『青春ブタ野郎』シリーズにハマり、アニメシリーズや劇場1作目を振り返って初見とは違う見方で見れて堪能し切れとても楽しかったです。ありがとうございました

投稿 : 2023/12/31
閲覧 : 77
サンキュー:

6

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