Mi-24 さんの感想・評価
2.6
物語 : 2.5
作画 : 3.0
声優 : 2.5
音楽 : 2.5
キャラ : 2.5
状態:観終わった
心に闇がない人間は魅力がない
自らの領地に害を及ぼす、竜退治の王道ファンタジー。
しかし主人公の「ウィリアム」に魅力がないから、詰まらないし、関心が持てない話しになった。
このアニメの諸悪の根元
「灯火の神グレイスフィール」
この女神「グレイスフィール」は基本、何もしてくれないし、何も語らない。
「不死神スタグネイト」が色々と助言してくれるのと対象的だ。
信者は勝手に「女神様はこれを望んでいるに違いない」と解釈して、勝手に行動する。
実際にウィリアムは「女神は竜退治を望んでいる」と勝手に解釈して、『必ず負けて全滅する』と分かりきっている竜退治に、忠実な部下と共に突撃することになる。
女神グレイスフィールを信仰していたせいで、ウィリアム自身や彼の周りの人達は悲惨で不幸な事になった。
自身は“善なる女神”と言い張っているが、明らかにグレイスフィールは悪魔そのものだ。
神の忠実なしもべ「ウィリアム」は、何でも“女神様”の言いなり。
「なんかこの女神、おかしくないか?」と疑ったり、疑問を持つことも一切ない。
もしも女神から
「神に逆らう不信仰者に裁きを下せ!」
と言われたら、無抵抗な民間人の大虐殺も平然と実行しそうなウィリアム。
しかも、神に陶酔しているウィリアムは「自分は神の指示に従っただけ」と考え、大虐殺を行った罪悪感も一切感じなさそうな所が恐ろしい。
一点の曇りもなく、神を信じきる。
自分の心がない、神の操り人形。
恐怖の狂信者「ウィリアム」
最後はご都合主義全開で無理やりハッピーエンドになったが、ウィリアムは地獄の業火で焼き殺されて欲しかった。
このアニメを見ると、神に陶酔する信心深い信者が、いかに危険な存在かよく分かる。