蒼い✨️ さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
幸あれなのかな。
【概要】
アニメーション制作:京都アニメーション
2018年1月6日に公開された93分間の劇場版アニメ。
原作は、著者・虎虎とイラスト・逢坂望美による、
KAエスマ文庫から刊行されていたライトノベル。
監督は、石原立也。
【あらすじ】
主人公で元中二病を黒歴史にしている高校生の富樫勇太と、
勇太の恋人で現役中二病の小鳥遊六花は、高校三年生が目前の春休みを迎えようとしていた。
くみん先輩は卒業する、凸守と丹生谷は生徒会長と副会長、
勇太の中学時代の中二病師匠の智音が勇太らの部屋の真上の、
六花が住んでた部屋に引っ越してきて恋愛関係で絡んできた、
富樫家の飼い猫のきめらは6匹の子猫を産むなど、
妹の樟葉(くずは)つきの勇太と六花の同棲生活の一年間で、いろいろと変化があった。
学校から自宅マンションに帰ると引っ越しのトラック。
持ち出されてるのは六花の私物。六花の姉の十花が急遽帰国して、
イタリアでのシェフの仕事が軌道に乗って店を任される出世をしたので、
母、そして妹の六花を一家揃ってイタリア移住に連れて行くと言う。
拒否しようにも、大学進学に備えて六花も勉強をするようになったのだが、
六花の答案は点数が低くて成績は芳しくはなく説得材料にはならなかった。
このままでは離れ離れになることが避けられない勇太と六花。
そこで、くみん先輩と丹生谷の提案で、凸守と智音も賛成して「駆け落ち」することに。
六花が日本にいることを認めてくれるまで帰らない!
と、勇太と六花は駆け落ちの旅を始めることになったのではあるが。
だが、手強い十花には手の内がバレていて、丹生谷と凸守を脅迫して手駒にして、
勇太と六花の二人を追いかけるのだった。
【感想】
個人の感想と最初に言い訳をしますが、
「中二病でも恋がしたい!」は1期で六花の心の問題が解決してしまってるので、
あとは蛇足感が漂うと良いますか、勇太と六花のウブなカップルのラブラブが続くばかりで、
それを見て微笑ましく思うのと、あとは個性豊かなキャラクターのおかしな行動で、
笑えればいいという感じでして、一応は恋愛面でのスパイスで勇太の昔なじみの、
七宮智音との再会がありますが、勇太と六花の恋人契約が成立しまっている時点で、
割って入り込む隙間がなくて、智音の滑り台行きが最初から決定されてるわけでして、
盛り上がりどころとして欠ける2期とは思いました。
その延長線上にあるのがこの映画ですが、ファンムービーとして、
キャラクターごとのお約束をコメディとして楽しみたい人向けの映画ですか?
恋愛アニメとしても、山田尚子監督や吉田玲子脚本などでの女性的視点で肉付けされた、
あまり台詞に頼らずに恋の空気の甘酸っぱさを散々堪能させて見せてくれた、
「たまこラブストーリー」と比べても、萌えとコメディと男性的視点が強い本作品は、
あまり繰り返して観てみようとも思えずですかね。ラ◯ホとか、ヒロインのサービスシーンとか、
今回は特にそっち方面で攻めたりもしてますよね。結局は何を見たいのか?の個人差で、
この映画は自分のセンサーに引っかからなかったというだけのことです。
中二病は1期は面白かったですけどね。
作品として何を語りたかったというと、
大人になるのに、これまでの自分を無理やり捨てたり変えたりしなくて良い。
未来がどうなるかわからんけど、等身大の自分を受け入れて生きろって話であり、
将来的には中二病のままかもしれないし、自然に消滅するかもしれない。
とにかく無理しないで、好きな人といっしょにいれば、それだけで幸せなんだって話でもある。
その結論にいたるまで84分間は長かったかな?
その過程のロードムービーやコメディを楽しめる人には良かった作品じゃないかと?
木上益治さんが担当したと思われる山場の回転シーンのカットとか、
作画面では相変わらず良かったり、「たまこまーけっと」の、うさぎ山商店街など、
複数の京アニ作品にちなんだシーンが登場したり、
この映画にも色々良いところがあったりもしたのですが、
ただ、映画で見て楽しい気持ちが強くならなかったのは、自分が「中二病でも恋がしたい!」
のファンじゃないから。ファンムービーであるからして、これは仕方のないことかもしれませんね。
これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。