nyaro さんの感想・評価
3.2
物語 : 2.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
遠坂凛を愛でるだけ。マルチエンドの1つの話で奥行は…
この作品、本当に見方に戸惑いがあります。なんとなくピンチとほのぼのシーンが交互に来て、最後のセイバーはまあいいシーンではあるんですけど…唐突というか設定の説明だったというか…今までの彼女のキャラ造形とその結末は関連があるの?なんの話だったの?って思ってしまいます。
が、あまりに分からないのでちょっと視点をずらして考えると、本作はアダルトゲームだったということに気が付きます。そうなると、本作はマルチエンドの一番初めの物語で、セイバーというのはトゥルーエンドではないということですね?だからこういう終わりだったのかと…
その点で女子の造形が妙にエロティックなのもわかります。遠坂凛のミニスカニーソは至高です。セイバーの鎧甲冑と白ブラウスのイメージは統一しながらもギャップを感じさせる造形は見事です。家に大人がいない、女子だけハーレムも形成されていく…妹もいる、姉さんもいる、ロリもいる…なるほどなあという設計です。
この作品名「Fate/stay night アダルトゲーム」で検索するとKEY作品とは違いかなり本格的なアダルトシーンが沢山ヒットします。そういうニーズの上に成り立っていると考えると、物語性がなくエピソード的なものが紙芝居のように連続する構造に納得がいきます。ちょっとした感動も各キャラにちゃんとあります。
薄い本界隈でも大人気だったようでオリジナルと区別がつきませんけど、その構造も面白いですね。エロゲ→一般のバトルアニメ→アダルト2次という不思議な作品世界になります。これが当初本作の人気の原因だった…かはわかりません。
トゥルーエンドまでやり切ることで感動があるのだとすれば、フェイトシリーズを全部見る必要があるのかもしれません。その点では本作だけみて、深さを論じるのは早計の可能性はあります。
そして「Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-」という作品においては作画がすごいことになっているので、当初のアダルトゲームにとどまらない広がりを見せているのでしょう。
ですが、本作だけの評価をすると特に遠坂凛の言動がちょっとご都合主義的すぎて乗れない部分が多いのと、衛宮とセイバーも頑な過ぎて疲れます。上で述べたようにルートを攻略することに意味があるのだとすれば、逆に言えば本作だけだと作品に奥行も感じないのもマイナス評価です。
古いアニメだけあって、キャラの演技がきつすぎるのと、展開がかったるい、作画が古いなどもあいまって、それほど高い評価にはなりません。もちろん、キャラのビジュアルだけは評価します…それと遠坂の鼻声が最高です。
評価は…うーんストーリーは2点かな…キャラは正直駒にしか見えない面もあります。デザインは最高なんですけどね。うーん…4点で。
作画は昔の作画でしかも止め画も多いので3。声優は遠坂加算で…4。音楽は普通で3。
こう考えると遠坂凛だけがいいという感じ?セイバーもいいですけど、物語りがないんですよねえ…