nyaro さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
僧侶枠って紳士向けじゃなくて、女性向けだったの!?
「僧侶枠」の語源?となった本作。初めて見て驚いたのが、紳士向けというより腐ってない女子向けという感じでしょうか。レディスコミックテイストと言えば一番しっくりくるかもしれません。
WIKIで調べたところシーモアとかFestaみたいなやはり女子向け電子書籍のようなところで連載していたようです。
僧侶枠というものって、世間の風説で男性向けアダルトのイメージがありましたが、むしろ女性向けと言うのは目からウロコです。男の要望としてはあまりに中途半端なので何のため?と思ってましたが、女性ターゲットだったら作られるニーズはわかる気がします。
面白いのが「25歳の女子高生」を最近見ましたが、ほとんど同じ構造で高校を卒業して当時は片思いだった、あるいはお互い気持ちがすれ違いだった。だけど再会することでその気持ちに気がついて…という話です。で、イケメンに押し倒されて年齢相応の肉体関係を持つような感じです。
女性の欲望は押し倒されることなの?と短絡的な勘違いをしそうですが、ただしイケメンに限るを忘れないようにしたいものです。
それと「気持ちが伴う」ということと「行為・快楽」がセットなのも女性向けコンテンツの顕著な特徴ですね。男の場合無理やりでも堕ちる妄想コンテンツが多いですが、女性の場合は無理やりでもどこか気持ちがあるか、イケメンかが重要な要素になるようです。
それと再会というシチュエーションは、何か女子的なトキメキを誘発するかもしれません。妻を同窓会に行かせてはいけない理由ですね。
「僧侶枠」創世記の本作。行為のシーンはカットではなく「見せられないよ」でした。「25歳の…」になるとシーンごとカットされています。販促用だからかなと思ったし、そういう面はあるでしょうけど、シーンが無くても想像で補えるシチュエーション・関係性重視の女子向けと気付けばなんか納得します。
本作ですが、昔、エースをねらえで宗方コーチの後任のコーチを思い出しました。僧侶であるというのが何かのフェチなんでしょうか?
それとも男性が巫女や修道女に憧れる制服フェチの一種なのか、聖性とエロスのギャップに萌えるのか。また、結婚・恋愛の障害として恋愛のハードル要素になっているなのか続きを見ないとわかりません。
どうも、お寺という異質な世界が障害になるような雰囲気+フェチなのかなあという気がしました。
絵柄はアニメとしては見やすいです。アダルトコミックスだと男性向けコミックスの方が見やすいですが、アニメだと女性向けの方が絵柄は圧倒的にいいです。不思議ですけど。作画そのものは普通です。
話は前半の方が面白かったですが、後半でちょっと女性の心の動きが新鮮というかなかなか興味深かったです。いえるのは内面の描写が結構しっかりしているので、作品として面白かったです。
ということで過大評価はしませんが、そこそこの水準かなと思います。むしろ、僧侶枠のニーズに初めて気が付きましたが、なかなかの驚きでした。(以降は腐女子向けも紳士向けもありますけど)