普通のおじさん さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
いろいろとちぐはぐな作品
今際の際に「来世こそ武を極めたい」と願った王様が、かなりの年月を経て、同じ世界に美少女の姿で転生する物語。
かつて自らが治めていた国の名前は文献に残っておらず、存続しているのか不明な状態。
空を見上げれば、はるか上空には見慣れぬ浮かぶ島が浮かび
転生前の時代に存在しなかった魔石獣という魔物が人類を脅かしていた。
この世界は一体何なのか、天上人とは。対立する謎の集団の真意とは。
それを解き明かしながら苦難を乗り越え世界最強を目指す物語。
……だったら良かったのですが、アニメでは何一つ明かされませんでしたね。
●良かった点
・原作のキャラクターデザインとビジュアルが秀逸
登場する女性キャラは皆とても魅力的でした。
・声優のキャスティング
違和感を覚えることはありませんでした。
個人的にはラフィニアを演じていた加隈さんがハマリ役だった様に思えます。
●見ていて気になった点
・主人公の性格に難がある
転生前とは違う人生を歩みたいという願いがあったとはいえ、あまりにも自由奔放。
目の前の強者と戦うことにしか興味がなく、その他のことなんてお構いなし。
真面目なシーンでも常にふざけているので緊張感のあるシーンは皆無でした。
・戦闘がワンパターン
1.シリアスな空気が流れる
2.手合わせをお願いします!(シリアスな空気が霧散する)
3.どうやって相手との間合いを詰めよう(苦戦している様な演出)
4.そもそも苦戦してなかった
5.対戦ありがとうございました
というやり取りを何度か繰り返していて「またこの流れなの……?」と不思議に感じました。
・絵柄が今風ではない
アニメと原作のキャラクターデザインの差に目を疑いました。
勿論、考えあってのことなのだとは思いますが、「そうしなければならない理由」がわからずに困惑。
00年代初期のアニメかと思うくらい顔の影が過剰だったりしたのも気になりました。
ただ、「自信に満ち溢れたやりなおし主人公」を感じさせる絵柄であったことは確かです。
・名前が単調
名前に「ら行」を含むキャラクターが多すぎます。
そのため、複数人で会話をしているときに「誰のことだ……?」と思うこともしばしば。
おじさんなのですみません……。
粒立ったところもある作品ではありますが、「人に勧めるか」と問われたら少し困る作品。
5話くらいまで見て「おもろいやん」と感じたのなら視聴を続けてもいいのかな。