nyaro さんの感想・評価
2.6
物語 : 1.5
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
なんか違う、そうじゃない感が強い。肝心なのは自然さ。
自分視点です。妹的な庇護欲をそそられる少女と交流するという感じのアニメです。男の欲望は必ずしもエロい直接行為を望んでいるわけでは無く、実は本作のような一方的に頼られる2人だけの世界のシチュエーションに憧れている面があり、その妄想を映像化した感じです。
その欲望は恋愛のストレスからの逃避の一種であることは良く分かっています。自分の成長や努力の結果頼られるのではなく、現状の自分の延長線上で、都合の良い結びつきを求めています。
それは2次元ロリコンや2次元SMといったコンテンツのカテゴリーの人気、つまり性癖というより日本男性の弱さに起因する女性の自由度が低い状態の分野を好む気持ち悪い欲望なのでしょう。それは決して実現することのないことはわかっている。でもひょうっとしたら日常に転がっていて、自分にも起こりえるかもしれないという妄想です。
この妄想は、川端康成的な日本人の気質に関わることでもあります。つまり、この手の作品は上手く妄想を昇華できれば高度な文学性を帯びる事にもなります。
ですが、本作です。うーん…なんか違う、そういじゃない感が強いです。というのは、女子たちのキャラ造形が都合が良くてもいいんですけど、シチュエーションと言動があまりにも不自然でしょう?
隣に引っ越してきた姉妹の女子高生の妹が制服で一人で挨拶に来ることってありますか?いきなり家庭教師を無料で頼んで部屋に一人で上がり込んで昼寝することってありますか?
隣に引っ越してきたJKの家庭教師を無料でするにしても、いくらなんでもシチュが違うでしょう?もうちょっと自然な展開は無かったんでしょうか?
妹の方がまだ自然ですけど、逆に兄が情けないというかなんというか…妹の前でくらい強がれないと駄目だろう?久しぶりに会う可愛い妹に無理して楽しませようとしなのも、兄としてというより人としてどうよ?と思います。兄が情けなさすぎて、全然乗っかれません。
最後のストリートミュージシャンは、立場が特殊すぎて感情移入できないのと、少女側の音楽に対する情熱が中途半端です。結局その結末でいいんかい?という感じです。
言動、シチュエーション、ドラマ。それが全部弱いというかズレています。萌えませんし、文学性も感じません。ご都合主義であってもキャラの言動やシチュエーションが不自然なのはいただけません。そして、この手の作品ならもうちょっと作画をがんばりましょう。
なぜ、アマプラが私にお勧めしてきたのかは不明です。自分が検索しているコンテンツのせいなんでしょうか?