nyaro さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
アイドルものの作画はやっぱりすごい。面白さは普通です。
話は…面白いかどうかはあなた次第という感じです。あまりアイドルもの見ないので想像ですが、おそらくアイドルアニメフォーマットを面白がれるかどうかでしょう。プロデューサの苦労とクローズアップされるヒロインの女の子が中心になってストーリーが展開して、それぞれの女の子の個別の物語があるという感じです。
まあ、型ですのでそれなりに見られることは確かです。少女(本作の場合は女児)を愛でる、推しを応援する、キラキラのステージを楽しめるマインドがある人にはいいと思います。
デビュー前の女児という設定ではありますが、年齢層を上げても普通にアイドルものの話のような気がします。本作が大人過ぎるというより、普通の少女アニメが子供っぽすぎるせいかな、という気がします。
本作は大人と子供の違いというのがテーマだったと思いますし、がんばってそれを描いているのは分かります。ただ、プロダクションの大人に馬鹿を配置しているだけだし、結局アリスの性格の問題が大きかったので、テーマを深掘りするというよりドラマを作るためのアリスのキャラ造形に終わってるかな?
つまりアリスの話以外はあまり大人と子供的なテーマ性は感じられなかったし、アリスの話もそれほど深くはなかったです。せっかくU149(身長149センチ以下ということ?)にしたのなら、もうちょっと何かを入れてもよかったのかな?
キャラデザも普段の女子だけ系のアニメの少女が幼すぎてほとんど違いがわかりません。キャラデザも等身を小さくして胸をぺったんこにしたいつもどおりの少女にみえました。これも作画的には本作が正しくて、普通のアニメの少女の造形がロリに寄りすぎなのでしょう。目の下に耳がある位置関係は解剖学的には10歳以下ですよね?多分(逆だったかも…調べます)。
で、アイドルものは円盤が売れているので作画の水準がかなりいいだろうな、と想像していましたが、やっぱりB級の異世界モノとはレベルが違いました。
瞬きや瞳の動き、髪のサラサラ感は当たりまえで、会話の時に肩を揺らしたり、手を動かしたり、首を傾げたり振り返ったり、足の重心を入れ替えたり…人物の自然な動きがちゃんとできていました。1話から牛乳のコップを食卓で取るときに、ちらりとそっちを見ていたり…。
あと、スマホの斜めの角度の画面の中で動画が動いていましたがあれってはめ込み合成…っていうんでしょうか?他のアニメではあまり見ない気がします。グリッドマンのPC画面でやってたかな?
ちょっと総集編を挟んだ7、8話くらいは6話でがんばりすぎたのか若干動かなくなった気がしますが、11話などはヒロインの心象を入れたMV的なところを含め、かなり良かったと思います。
決してこれを見よがしの、作画スゲーだろ?的なヌルヌルではないのですが、日常パートの動作が予算のかけ方の違いが現れる余裕がありました。背景美術はとてもいいんですけど、ゴージャス感がないのがもったいないかな?エフェクトも地味なので、金のかけ方の割にという画面になった気もします。
作画の出来を楽しむという感じではないですし。むしろ基本的な技術が高いという感じで作画がすごいと言えそうです。
それとステージです。まだCG臭いところはありますけど、かなり境界線がなくなってきました。12話ははっきりCG過ぎる場面がありましたが、10話のライブを見ると、普段の日常パートもCGなの?という感じで私は良くわかりませんでした。
ということで、ストーリーは型にはまったフォーマットでした。が、エピソードはバンジーの回とかサッカー少女とか、ヒロインのアリスとかエピソードとキャラの組み合わせは良かったので、ストーリー3.5、キャラを4にします。作画はもちろん5といいたいですが、ゴージャス感がないので4.5にします。
声優・音楽はアイドル物の評価の仕方は難しいので評価せずで3…ではなく、作品のクオリティを考えて4にします。