たナか さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
ネトフリCGアニメ
ネトフリのフルCGアニメ。
乙一脚本でタイのスタジオ制作。
少年と人外クリーチャーの王道バディもの。
全13話だが面白くて一気見。
コテコテのベタベタ。だがそれがいい。
全年齢キッズアニメなのでディズニーピクサー系がお好きなら。
少年が母親を救う旅路でのなんやかんや襲われて立ち向かっては戦うというありがちなやつ。日本のサブカルを全制覇したアニメ上級者にとっては目新しいアイデアは一切無いと思われるが、このテのやつの集大成としては異常な完成度。特筆すべきはモンスターデザインがすこぶる秀逸なところなのだが人によってはキモいのかも。舞台は日本なのだがもちろんトンデモジャパンなのも楽しい。ジャパニメーションリスペクトのパロディも楽しい。核ミサイルが出てくる関係なのか原爆ドームが映るのだが、ここに過剰反応されそうな危うさはある。もちろん王道なので展開が読めるぞマンにはお勧めしません。
キャラもコテコテ。裏切りそうなやつはやはり裏切るし死にそうなやつはやはり死ぬし死にそうにないやつはやはり仲間になる。でも敵が仲間になる展開は何回見てもアツいものがある。デーモンと呼ばれるモンスターもいろんなタイプがいてポケモン好きにはいいのかも。可愛さの種類は違うけど。なんでもかんでも可愛いを連呼するケントはただ趣味悪いだけにも見えるのだがそれも設定のうち。もちろん萌え要素は一切無いのでキャラの魅力ガーだし、過去回想でのお涙もないので掘り下げガーだし、デーモンの詳細もほぼ触らないので説明不足ガーです。
バトルアニメとしてもド迫力の画面が楽しい。超デカいデーモンとのバトルはゲームのラスボス戦のような臨場感。怪獣映画やディザスタームービーのような楽しさとCGならではの利点を最大限に活かしたカメラワークやエフェクトが最高。戦闘はほぼデーモン同士なのでもちろん名言とかもありません。
核ミサイル使用後でデーモンが跋扈する世界観なのでやたらとモブは死にます。割と酷めに。バトルアニメの醍醐味は殺陣でもあっていろんな能力で戦っていろんな死に方もします。全てのデーモンが直接攻撃系でないのも見どころ。もちろんメインキャラはほぼ死にません。
現状ではこれがアニメ制作の理想型なのではないかと思ってしまう。海外資本で外国人監督による世界向けの映画寄りな作りで脚本は日本人。現場に茶々いれるだけなジャパンのいっちょかみ委員会のマーケティング()では絶対できない作品。アークナイツと同様に現場スタッフを信頼して作られた、愛のある作品というのが観てて伝わってくる。
ただモンスターデザインは万人ウケしないかも。