蒼い✨️ さんの感想・評価
3.2
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
兄上さまの無属性魔法は万能です。
【概要】
アニメーション制作:Staple Entertainment
2023年7月2日 - 10月1日に放映された全12話のTVアニメ。
原作は、「小説家になろう」に連載されているweb小説を元に、
Kラノベブックス(講談社)から刊行されている、澄守彩によるライトノベル。
月刊少年シリウスWeb版である「水曜日のシリウス」にて、
原作イラストレーターの高橋愛によるコミカライズ版が連載中。
監督は、直谷たかし。
【あらすじ】
中3の秋にいじめられて以来5年間引きこもっていたニートしてた男が自室で亡くなり女神と対面。
その女神から、異世界転生することを軽いのノリの笑顔で告げられた。
次の世界では魔力が絶対視されているから、チート能力な魔力を与えるとかなんとか。
男が望むのは「平穏な日常」であり、
異世界でもチート能力とやらで怠惰に生を貪ってやろうと決めたのだが、
男が転生したのは、王国の王子でラインハルト・オルテアスだった。
誕生を喜ぶ国王と王妃ではあったが、生まれてすぐに魔力測定が行われて、
結果は最大魔法レベル2。レベル30以上でが才クラスで歴代最高レベルは77。
【火】【水】【土】【風】【光】【闇】の属性魔法のどれも使えなくて、
唯一、役に立たない結界魔法だけが使えるとか。
魔力が絶対の世界で王室の権威失墜を恐れた国王夫妻(両親)によって、
死産だったことにして遠方の森に捨てられたラインハルト。
実は、この世界の測定機だとレベルが2ケタしか表示できなくて、
ラインハルトの本当のレベルは1002/1002なのが02/02と間違えられたのだった。
ちなみに属性魔法が無いのは女神のうっかりミスである。
森で赤子な自分を食べようとしたフレイムフェンリルを属性魔法で返り討ち。
降参させて女獣人の姿のフレイとして従者にして、
その後に現れた辺境伯ゴルド・ゼンフィスに拾われて養子のハルト・ゼンフィスとなった、
前世でニート男のラインハルトは自分が最弱のレベル2のはずなのに、
結界魔法で何でもかんでも出来ちゃうことをおかしく思うのだが、結局分からずじまい。
知られていないが結界魔法は神や魔神が用いる古代魔法でもあり相応の魔力量が必要であり、
普通の人間の魔力では初歩的なことしか出来ずにハズレ扱いなのだが、
ハルトのチートの魔力量で何にでも応用できる万能魔法となっていたのだった。
これは自分が弱いと思いこんでいるハルトが結界魔法の研究を重ねて、
理想の引きこもりライフを手に入れようとするのだが、貴族の養子という身分もあり、
様々な騒動に巻き込まれてはチート能力で解決してゆく物語である。
【感想】
ニコニコ静画で登録して読んでいる作品で連載分のストーリーは予め把握してます。
ラノベ作家デビュー済の原作者が、なろうに投稿してたとの認識でOKでしょうか?
アニメーションとしては、やる気とクオリティが特に優れているわけではないですが、
やる気がない主人公がいろんなものに巻き込まれて断れずに『やれやれ』と言いながらも、
チート能力で解決していくスーパーヒーロー的なものとしての、
ライトな異世界転生コメディ作品としてそれ相応の作品の品質との認識。
主人公のハルトくんが義妹のシャルロットちゃんのドラえもん兼パーマンとして、
色々とこき使われてる感じがありますが、義妹をこんなにしちゃったのも、
オタク教育で貴族令嬢らしからぬ価値観を義兄である自分が植え付けてしまった、
自責の感情と妹の純真な夢を壊してはいけない。お兄ちゃんはツラいよ的な話で、
(義理の)ロリ妹萌えとかコードギアスのパロディみたいな扮装の中二病ごっことか、
いちいちオタク気質であるとか、それらのネタをギャグとして、
楽しめるか素通りしてしまうかで、視聴評価が大きく変わりそう。
尺と構成の都合で物語に破綻が起きない程度の展開の時系列の前後入れ替えが時々ある程度で、
自分の色に拘ってのオリジナリティとか出さずに、
ギャグ顔などコミカライズ版での表現のアニメでの再現度が極めて高いのは、
余計なことをして作品を劣化させる一部のクリエイターもどき監督には見習ってほしいところ。
(原作から変更して結果を出してる作品には自分は肯定的なスタンスですが)
1クール中盤で登場するリザとかの女性キャラが程々に可愛かったですし、
気軽に毒にも薬にもならないアニメとしては程々に楽しめましたが、
基本的ななろうテンプレだらけの物語ですので一度見れば十分で、
しばらくしたら記憶から抜け落ちてそう。
まあ、観ていて可もなく不可もなしでした。
これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。