waon.n さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:今観てる
足りないカードを求めて
【Synopsis】
時は2023年。美少女ゲームヲタの主人公はゲーム会社で理想と現実のギャップに苦しむ社会人。
ひょんなことからタイムスリップを果たし、時代はゲーム黎明期、Windowsが発売されるより前の1992年そこでPCゲームを開発している会社アルコールソフトの面々と運命的な出会いを果たし、そこでアルバイトをする事に…。
【first】
ゲーム黎明期において、始まりはシューティングやパズルといったストーリーを表現するという嗜好性のあるゲームは少なかった。
そこで台頭してきたのが、RPGいわゆるロープレでキャラを動かして、世界を救う主人公となる。というファンタジーであり道筋がはっきりしているストーリーのゲーム。
そこでよりストーリーに特化したゲームという事で、発明されたのがノベルゲームだった。っていう認識しかない(間違えてるかもしれないし)私です。
この作品はそんな黎明期から発展期に向かっていくゲーム業界の片隅で行われていたかもしれない、あり得ないファンタジーと共にお届けする愉快痛快のサクセスストーリー?
主人公は自身の掲げていた目標であるゲーム会社に就職することができ、ゲーム制作に携わることができるようになった。
ここを切り取れば夢が叶っているように見えるのだけれど実際には、夢に見ていたゲーム制作とはかけ離れていた。
このギャップは結構リアルで、憧れと現実とのギャップはなってみないと分からない。幸運な人は経験しないで突き進んでいくのだろうけれど、恐らく大半はこうした現実と理想の狭間に最初は悩まされることだろう。
導入がわりと現実感あって主人公に共感しやすくなっている。
さて、彼女にとってもっとも欲しかったものはなんだろう?
まずはそう考えてみる。最終的には達成感だったり、自己肯定感いわれる自己認知の領域内の話になりそうだけれど、それはいったん置いておいて。
上記したものを味わうために必要なのはカード。
ではどんなカードか。
経験の後にコレだったと気付くという流れになっていて、まずは同じ目的を共有する集合体。そこで得られた連帯感。
連帯感とはある種のライブ感のこと。ちゃんと参加しているというクリエイターとしての充実感がフィードバックされたのではないだろうか。
話の導線が分かりやすいので、観ていとても楽であり、気持ちがいい。
行動原理を見せて、進展を見せてくれているからだろうか。
ややもったいないのは作画面です。
とはいえ、作品自体そこまで作画を重視するようなストーリーではないですし、話の筋道が分かりキャラクターの感情の揺れ動きなどが分かるようにはなっていると思います。
個人的にヘブンバーンズレッドを楽しくプレイさせていただいている者なので、主人公の声優さんとおタマさんが同じで演技がとても近く、画面よりも声がうるさい(楽しいの意)んですよね。
彼女のドタバタ劇は映像になるとより一層楽しめるという新しい発見をさせてもらいました。
本題とはちょっと横道にそれますが、ヘブバンのアニメ化求む。
話数がそこそこ進んでいるので、First としては長くなりましたが、続きを楽しみたいと思います。
はてさて、彼女の幻想、妄想、理想のゲームは果たして完成するのだろうか、そして完成した先に待つものとは・・・乞うご期待!