青星アーツ さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
桜の舞う恋物語
歴史を感じる木造アパート”一刻館”には近所で噂話されているような、常識離れしているところがあるとも感じるお酒と飲み会好きな住人たちが住んでいました。そんな彼らに遊ばれて酒の肴にされる大学浪人生の五代裕作君もまた、そのフレンドリーで世話焼きな住まいで若干の怒りを見せつつも勉強する。そう、彼はかなりへっぽこなところがあり、隣人たちが言うように頼りない。心配されるのも多少分かります。そんな変わった人たちの住みかへ綺麗で大人びた新たな管理人さんが到着し、彼とその音無響子さんが互いを気にかけつつ喧嘩しつつ恋物語を展開していきます。それほど劇的な恋のあれこれではなかったです。
気になったところは、中盤に入った辺りから次第にスローに感じられたところです。なぜかは分かりませんが、演出の間がわずかに長く、そんなシーンが増えたこと、それからメイン以外のキャラクターの話が多くなってきたことが理由かもしれないと思います。長めな俯瞰描写や景色の描写は演出としての良さはありましたが、何気ないシーンでも間が見られるのでじれったいようにも思います。
終盤は2人の交わす会話のなかに印象的な台詞もあり、存在感のあるシーンが見られました。全体的にはすれ違いとだいたい1話完結のコメディを織り交ぜながら、いろいろな人の恋の行方を見届けるといった話でした。ストーリーよりも癖のあるキャラクターを中心に見る作品かも知れません。