nyaro さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
本当に百合?ジャンルが不明。しまむらは何者?なぜひらがな?
星屑テレパスを見ていて、ふとヤシロを思い出しました。初見ではまったく意味不明だったので、再挑戦しましたがやっぱり分かりません。
この作品、安達のしまむらに対する気持ちが百合恋愛なのか、病的な依存なのか、という風に見る事はできます。ですが、本当に病的なのはしまむらだと思います。
彼女は人の心が分かるのか?ですね。心がないので、皆が勝手に自分の何かを投影して好かれる「体質」のように描いている気がします。だから、万人に好かれます。
あるいはこれはサイコパスの特徴でもあります。外面や振舞い方がすべて計算なので、誰からも好かれるそうです。ただ、必ずしもそういう描き方でもないですよね。
あるいは2重人格でヤシロがしまむらにしか見えない、というのならまだわかるのですが、他人とも絡んでいます。特に安達と出かけてボーリング勝負をしたりしてますので、架空の人間ではなさそうです。そうなると妹の何かとか思わなくはないですが、回想によると昔もいたみたいですね。
本当に訳が分かりません。ファンタジーとみるにはSF的なマインドではないし、同じ原作者の「電波女と青春男」の様にSFっぽいけど、実は内面の文学的な表現のような感じもあります。
しかも、しまむらの描き方は、モノローグというか内面を吐露したり、サウナの場面で安達の母に突っかかったところなどは、結構人間的な反応だったりします。
最大の仕掛けは「しまむら」というひらがなの苗字なのかもと思わなくはないです。本当は「島村」で「ヤシロ」と合わせて、実際の我々が視聴している「しまむら」というキャラは現実の存在である「島村」とはズレているなにか、という感じが無くはないです。叙述トリックと言う奴ですね?ただ、アニメの範囲ではちょっと判断がつきませんでした。
本作は百合アニメとして有名らしいですし、安達サイドから見ればもちろん、思春期の孤独とか歪みと同性思慕、依存の話になると思います。が、青春ものとして見たとしても、しまむらは良くわかりませんでした。対比となる日野と永藤は百合っぽいですけどね。
ですので、本当に百合が描きたいのかも含めて不思議な作品でした。心に残る作品なのは確かですね。原作…うーん…入間人間氏かあ…疲れるんですよね。まあ、ちょっと挑戦しますか…
ストーリーはよくわからないですが、これだけ人を悩ませるのですから4.5はありますね。キャラは正直わかりませんが、しまむらの造形で4。作画は普通で3.5。声優さんはなかなかいいので4、音楽は普通で3.5にします。
何か読み解けるとか2期が来てなにか判明したら、評価上げる可能性はあります。