中島野球しようぜ さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
絆について考えさせられる群像劇、おすすめ度★★★★☆
キズのキズナ、キズナイーバー。
岡田麿里とTRIGGERという異色のタッグ作品。批判の声も多いが個人的には名作だと思う。
絆を『強制的に』深めさせられるというのがミソで、ギスギスした人間関係でも仲良くせざるを得ないという奇怪な状況に追い詰められた友人たちの葛藤と内面が鮮明に描かれている。
勝平とのりちゃんが実は幼なじみであり、勝平が実験の副作用で感情を失うが、他の廃人化した子供を見て感情を取り戻し泣くシーンはしんみり来てしまった。最終的にのりちゃんを止めてハッピーエンドになる所は、カタルシスがある。
キャラについては第一印象の悪さが足を引っ張ってる感じか。基本的に自己中で独善的な人物しかいないのか、無気力で仏頂面をかます勝平やDQN感満載の天河、自分本位な千鳥はとりわけ問題だと思う。後半になるにつれある程度印象はマシになるが…
とはいえウザキャラしかいないのも逆にそれはそれで話の設定や「七つの大罪」モチーフにしたキャラ付けの味がうまく引き出せているため悪いことばかりでは無い。そのためキャラの酷さについては逆にいい点とも言えるかもしれない。隠れた良作だと思う。