てらし さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:今観てる
頑張れ新人
2クール目開始の13話
ほぼチュートリアルに終始した内容
新キャラ追加も必要最少限に
小猫と名を変え、人事異動というより出戻り
以前の後宮とは部署がまったく違うので何もかもが初めての、入社初日のソワソワした空気が漂っています
正に仕切り直しといえる回
見た目華やかな後宮内廷とは異なり堅実で理性的で機能的な空間の外廷、だからこそ後宮とはまた違った意味での入り組んだ奥深かさや闇も感じます
軍部といういかにも不穏なワードも出てきました
次回で新たな上級妃が追加され、お話が大きく動こうとする中で猫猫がどうあろうとするのか
そろそろ壬氏が本格的にストーリーの中心に絡んで来そうな気もしますがどうなるでしょうか
9話まで
{netabare}やはりカット割りが冴えてます
カメラのフレーミングで主観と客観、そこで伝えたい物は何であるか法則性を持たせて構成されていたと思います
キャラクターも位置や角度、目線の向きで何処に意識を置いているか、会話のみだと単調になってしまうからどう見せようか、など細部まで丁寧に組み立てられていたと感じます
例えばテーブル中央に差し出されたグラスの構図
手に取り飲んだ後でまったく同じ位置に置いた猫猫
迷っていれば自信無く手元に置くかもしれないし、解けないのであれば返すように壬氏寄りに置いたかもしれない
まったく同じ位置に置くというのは核心に行き着いたことを示す演出だと解釈しました
謎解きシーンで猫猫を机の真横に移動させたのは単調にならない為、火鉢に塩を入れる為、そして壬氏と猫猫が並んで視線を向けることで酒瓶に残る証拠が知らない誰かの仕業であることをより強調する為でもあると思います
チョイチョイ挟まれるデフォルメ表現や2人のイチャイチャも程好いメリハリになっていて良い感じ
後半は打って変わって不穏な雰囲気
3人の会話シーンでは猫猫の感情に沿うように淡い紫からトーンを落とした赤へと変化していく
猫猫の強い緑が徐々に同じ色相へと変わっていく様は大きな何かに呑み込まれるような不安を表していたり、猫猫が秘めている抑圧された激しい感情がここにきてようやく表に出たといったところでしょうか?
花瓶を反時計回りにカメラが回り込んでいるのはおそらく猫猫の今までを遡っているということなんでしょう
木の実を見る猫猫の左目とラストカット壬氏の左目が似た構図なのは2人の過去を暗示しているのかも?
ようやく奥に隠れていた物が姿を表し、話も大きく動きそうで、今後が楽しみです{/netabare}
8話まで
{netabare}赤紅紫色で構成される娼館
同系色のみの構成は内向的や閉鎖的という意味を含んでます。
後宮もそれと同じような物。
男性は青系色で、そのような世界に依存しつつも、ある程度自由な身でいたいという微妙な立ち位置を示しているようにも見えます。
猫猫の緑を基調としたデザインは何となく野草や薬をイメージしたのかなと思っていたんですが、赤紅紫との反対色を使うことで開放的で力強いイメージを持たせ、後宮や娼館の中で猫猫のキャラを内面からより際立たせようとしたのかなと見てて思いました{/netabare}
7話まで
{netabare}タイトルから箸休め的な回を想像してましたが、スタートからカット割りが丁寧で、派手さは無いけど流れが分かりやすい
先に含みを持たせたようなレイアウトもさりげなく意識を引き付け、結局何度も繰り返し見てしまいました
何だこの気合いの入れようは?と思ったら
どうやら監督さんが絵コンテだったようで
納得{/netabare}
6話まで見た印象
{netabare}
後宮という盤上で戦略シミュレーションが展開されているような感じ
レイアウトから読み取れる人物の位と境遇
人物はXY軸を駒のように動き、Z軸の深層が見えないからこそ神の視点を持った遊撃兵のように動く猫猫が際立ちます
壬氏とはバディでもない上司部下とも言えない微妙な関係性で、これからどうなっていくかも見所の一つ
作画は安定しています
4話のようなリアルに沿った画作りも(お話の内容に合っていれば)良いですが、1~3話くらいのバランスがいいかなあ{/netabare}