CiRk さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
洒落っ気のある作品。
{netabare}
これぞ質アニメって感じの作品。
不死の真打津軽と頭だけの輪堂鴉夜が、自分に害をもたらした因縁の相手を探し各国を行脚するという内容。
基本推理モノだけど、アクション要素もかなり強め、多少説からの引用キャラもいたりで、闇鍋感ある作品。
でも、その一つ一つの要素がすべて噛み合っていて素晴らしい。
この作品の一番の良さは会話劇。
物語の合間に度々挟まれる主人公の落語調の語りやジョークが純粋に面白い上、独特の空気感が醸し出せていていい。
基本西洋舞台で、出てくるキャラも外人ばかりにも関わらず、明治期の日本の雰囲気を感じることができて新鮮。
本筋の方は吸血鬼・ホームズ・人狼編の三つで構成されていて、どの話も面白かったけれど、自分は後半二つの話が特に面白かったと思う。
推理だけで3,4話だと飽きてしまうから、派手なアクションシーンがあるのはそういう意味でもありがたかった。
良作画もさることながら、先ほども欠いた通り敵とのやり取り・会話も面白く、見ていて楽しいバトルシーンだった。
色んな勢力が交錯しているところも、先の読めない大混戦感があって純粋に面白かったかな。
特段敵キャラに掘り下げがあるわけではないけれど、性格や技、キャラデザが特徴的で全員しっかりと印象に残ってる。
推理モノとしての面白さも上々。
各種族の能力や性質を前提とした推理は新鮮だった。
特に最後の話とかは複雑で分かりにくい部分も多かったけど、ちゃんと話に整合性は取れていたと思う。
人狼編の切ないストーリーは好みだった。
不満点が一つあるとすれば、他小説からのキャラの引用かな。
ホームズ、ルパン、オペラ座の怪人etcはもう色んな作品に出張しすぎていて、出てくる度「またか...」ってなる。
夏クールだけでも逃走中にも出てたし。
魅力あるキャラクターを描けるんだからオリジナルキャラオンリーで勝負して欲しかった感は否めない。
1クールで描かれたのが吸血鬼・ホームズ・人狼の三つの話というのは少し物足りないから、続きを見たい気持ちが強い。
深夜アニメの真面目な探偵モノの中では一番面白い作品だったかな。
OPは賛否あるみたいだけど、どこか抜けた雰囲気が作品と合致していていいと思う。
曲単体としても聞いてるうちにかなり好きになれたスルメ曲だった。
私的評価:87点
私的ベスト回:8,13話
{/netabare}