Mi-24 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ピアノの演奏が心地いい
コンテストで演奏しながら、其々のピアニストを紹介する。
一番凄いのは「パン・ウェイ」。
勝つ為には不正でも非合法でも、何でもやる中国共産党。
最早モラル以前の問題なのが凄い。
邪魔な人物は平気で殺害して排除するし、「これが中国共産党だ!」と存在感を示していた。
パン・ウェイ自身は「お前らの言いなりにはならない」と威勢の良いことを言っていたが、パン・ウェイが中国以外の国に亡命しない限りは無理な相談だろう。
ポーランドの審査員達が息をするように人種差別をするのも、リアリティーがあって凄かった。
一番良かったのは「雨宮修平」の話し。
修平の父親。無意識の内に自分の代理戦争を息子にさせて、精神的負担とコンプレックスを植え付ける。
「褒めて欲しい」
息子の単純な願いすら叶えられないもどかしさ。
一ノ瀬海への嫉妬と羨望。
阿字野壮介に選んでもらえなかった悲しさ。
父親からの多大なプレッシャー。
苦しみ中で自分のピアノを見付ける雨宮修平。
最後に一ノ瀬海にきちんと謝罪して、和解出来たのも良かった。
スラム街に売春婦。醜悪な中国共産党。EU諸国の人種差別。
ヘビーな題材を扱いながら、優しい話しで幸せな気持ちにさせてくれる作品。