お茶 さんの感想・評価
4.2
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
力感のない優しさに包まれている作品
商店街の喫茶店「シーサイド」で、ウェイトレスのアルバイトをする女子高校生を中心とした日常を描いた作品。
力感のない優しさに包まれている作品。
80年代のシティポップ風な音楽、町、喫茶店の雰囲気を基調としていて、
昭和ノスタルジーな隣人との距離感や、町全体が家族のような雰囲気をどことなく感じさせる。
主人公:嵐山歩鳥は、天然な子で彼女の突飛な行動によってコメディとして機能しているが、
本作は笑いを決してゴリ押ししてこない。この匙加減が絶妙。
町の人たちも問題を起こす歩鳥に振り回されているが、ツッコミを入れられつつも彼女は愛されている。そんな町と隠れた迷店「シーサイド」で起こる日常がほのぼのと、時にははちゃめちゃに、更にはSFへと展開されてゆく。
1話に2つの短編で構成されていて、日常系では珍しく物語らしきものが感じられる。主人公の将来の夢は女子高生探偵であり、街の事件に首を突っ込み、普段はトンチンカンだが時折非常に鋭い推理力を見せることがある。
さりげなくアイテムやセリフが重要なキーになっていたりと、遊びのある伏線的な要素が多く散りばめられているのも本作の魅力のひとつ。
おすすめ。