RFC さんの感想・評価
4.1
物語 : 3.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
駆け抜けた流星 素材が多すぎてオーバーフロー
お馬さん素人の私が、3期に挑みます。
私はお馬さん素人ですが、キタサンブラックは
悪い意味で認識がありました。
馬主さんが演歌歌手の大御所。
勝ってもないのにやたら朝のニュースで取り出さされてるのを見て
「また忖度かよ」って嫌気がさしてました。
(キタサンが悪いんじゃなくて、報道の仕方の問題ですけど)
とまあ、素人のひねくれた視線を覆してくれるのかと
やや上から目線で視聴開始。
【作品概要】
2期の時ちびっちゃかったキタサンブラックと
サトノダイヤモンドのお話。
【作品に対する感想】
中盤までイマイチ物語に入り込めなかったものの、
後半で盛り返した印象です。
逃げのキタサンというよりも、
差しのサトノダイヤモンドという印象ですね。
視聴終わっての真っ先の感想。
「キタサンブラックって、あんなに強い馬だったんだ」
GⅠ7勝もしたんですね。
ただ2期には及ばなかったという印象です。
(2期が良すぎてハードルが上がりすぎてる点は否めませんが)
1)物語
GⅠ7勝と素材は沢山。
となるとお馬さん「キタサンブラックの馬生」の
どこをどう切り取って
ウマ娘「キタサンブラックの物語」に仕上げるかがポイントです。
➀中盤まで物語に入り込めなかった理由
1,2ではGⅠで勝つことの大変さが描かれていたのに対し、
今作では勝ったGⅠもすっ飛ばされて、あまりのスピードに
私が上手く消化しきれなかったからだと思います。
あれよあれよ…って感じでした。
たくさんの素材を1クールに詰め込み切れず
ピントがぼけちゃった…感じですね。
➁衰え
主人公の「衰え」を描く作品は結構珍しいと思いました。
先輩、先人の衰えは主人公の覚悟や成長の起爆剤として
使われることは多いと思います。
今作ではゴルシさんがそういう立ち位置でしたね。
終わりを決めた上でのキタサンの心情描写は
非常に良かったと思います。
2)作画
➀キタサンVSサトノダイヤモンド、ラストラン
迫力満点。必死さが伝わってきます。
そしてラストラン前後の「これで終わり」からくる
心寂しい表情の作画、最高でした。
➁冒頭の登場人物に名前を表記する演出
笑いをとりつつ、ソシャゲ勢ではない人にとっては
親切設計で好印象。
➂ゴールドシップへの愛
2期の時ゴルシを調べてて見つけたお馬さんゴルシの奇行集。
今作に沢山ピックアップされて笑いつつ、
制作陣の愛の深さを感じました(^^;
5)キャラ
➀キタサンブラック
ドゥラメンテ「最強の証明 凱旋門賞。それ以外は過程」
サトノダイヤモンド「サトノにGⅠを!」
と、大局視点の目標がはっきりしていて、
レースの一つ一つはプロセスなんですよね。
それに対してキタサンは大局視点の目標がない…
最後の方で「みんなを笑顔に」と据えますが、
今一つもやっとした曖昧なもののように感じます。
また、テイオー・父のようにって、
誰かの影を追ってるだけなんですよね。
未だにこういう人生の目標のようなものが定まっていない点は
自分とダブり、凄く共感してました。
「目の前のことをコツコツと」は
ゴールを見据えた上でするのはすごく大切なことなんですけど、
ゴールを見据えずにやると迷走するんですよね。
ネイチャ先生に何度もお世話になったのはそういう所かな。
➁サトノダイヤモンド
ジンクスを打ち破ったキタサンのライバル。
直接対決1回目のキタサン フルネーム呼びの強オーラの反面
デッドヒート時の絶叫にもう少しパワーが欲しかった。
(完全にキタサンに飲まれてます)
➂ドゥラメンテ
強者感良いですね。
通訳さんの胃に穴が開きそうですけど(^^;
➃ネイチャ先生
昔ナイスネイチャンってポニーがいましたけど、
キタサンにとっては本当にいいお姉さんでしたね。
物語が進むにつれてだんだん蒼ざめていってましたけど(^^;
➄マックイーン先輩
「ジンクスなんて誰かがあとからこじつけたもの。
積み重ねた努力は、貫き続けてきた思いは
後付けのジンクスなどで揺らぐものではないのです」
大西沙織さんの染み入るような声、やっぱり好きです。
➅トウカイテイオー先輩
2期までの奔放なアホっぽさはなりを潜め、
すっかり落ち着いた先輩になりました。
作品群通じての好感度上昇。
6)どうでもいいけど気になったところ
5冠の時はルービックキューブどうすんねん(^^;