Mi-24 さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
大義を果たし役目を終えた「BNW」に、まだ走れと言うのか
皐月賞の『ナリタタイシン』
華奢な体に激しい気性。凄まじい切れ味を誇る追い込み馬。
東京優駿の『ウイニングチケット』
一流の血統を持つ、日本ダービーを勝つために生まれてきた馬。
菊花賞の『ビワハヤヒデ』
圧倒的な安定感を持ちながら、突き放して勝つ爆発力も秘める名馬。
3強の「BNW」、永遠の三重奏。
しかし出だしが不穏。
ビワハヤヒデとウイニングチケットが1994年の天皇賞(秋) で敗れ、自分達の時代が終わった事を実感する所から始まる。
天皇賞(秋) のレース中に屈腱炎を発症していた、ビワハヤヒデとウイニングチケットはそのまま引退。
BNWで残された最後の一頭、ナリタタイシンは故障と戦いながら現役を続ける。
ここまでは良かったが、危惧していた通りの展開。ウマ娘大集合のお祭り騒ぎで、肝心のBNWの話しがぼやけてしまう。
BNW仲間、好敵手の引退により訪れる虚しさ。
新興勢力が台頭して世代交代が進む中、ピークを過ぎた身体能力の不安。
一度は走る気力を失いながらも、もう一度走る事を決意するナリタタイシン。
全員集合のお祭り騒ぎは止めて、ナリタタイシンの話しをじっくりやって欲しかった。
一番良かったのは、会長と観ていた「1993年の東京優駿」のレースシーン。
スタート直後にポテッと転ぶ「マルチマックス」(落馬で競走中止)は可愛かった。
それとBNWの大先輩であるトウカイテイオーとメジロマックイーンが、BNWに対して「先輩!!」とか言っているのが煽ってからかっているようで面白かった。
しかもトウカイテイオーは、有馬記念での勝負でビワハヤヒデとウイニングチケットに勝利しているので、余計に可笑しかった。
ビワハヤヒデとウイニングチケットの引退レースとなった1994年の天皇賞(秋) は、トウカイテイオーも出走を予定していたが怪我が良くならずにそのまま引退。
怪我に翻弄された名馬達が悲しい。