「劇場版 メイドインアビス -深き魂の黎明-(アニメ映画)」

総合得点
85.4
感想・評価
535
棚に入れた
2324
ランキング
243
★★★★★ 4.2 (535)
物語
4.1
作画
4.3
声優
4.1
音楽
4.0
キャラ
4.2

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ネタバレ

ひろたん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

”アビス”の「呪い」ってなに?

”アビス”と言う大穴は、下に降りていくことはできますが、
「上昇負荷」や「力場」によって、上に登っていくことはできません。
それは、”アビス”の「呪い」と言われ、それに逆らって登ると死んでしまいます。
この劇場版でも、そのことをしっかりと見せてくれるシーンがありました。

さて、この「呪い」って、いったいなんなんでしょうね?
この物語を観ていて、ふと、疑問に思ってしまいました。


■”アビス”の「呪い」ってなに?
{netabare}
「揺り籠から墓場まで」と言う言葉があります。
一般的には、社会福祉保障の理想論として語られる言葉です。

でも、”とある思想”によれば、これは「地球」そのものを示すそうです。
人類にとって、「地球」は、「揺り籠」であり、「墓場」なのです。
当たり前のようですが、それは、いったいなぜでしょうか?

それは、地球には、「重力」があるからです。
人間に限らず、地球上の生物は、「重力」に逆らうことはできません。
その結果、「地球」上で一生を終えるから、「揺り籠から墓場まで」なのです。

人間が生まれながらにして影響を受け、そして、逆らえない力である「重力」。
それは、一種の「呪い」なのです。

逆に人間が「重力」から解き放たれたとき、「天使」になれると言います。
そして、そこを「天国」と呼ぶそうです。
しかし、そこは、死者の魂がおもむく場所ではありません。
「天使」とは、生きた人間の「進化」の姿だと言います。
重力と言う「呪い」から解き放たれた人間は、身体性と精神性の関係が一変します。
それを、「進化」と呼ぶのだそうです。
今も昔も、そしてこれからも、人間は、いったい、なぜ「宇宙」を目指すのか?
それは、「進化」をしようとしているからに他ならないからだそうです。
と、言うわけで、”とある思想”とは、「重力思想」のことです。
人間と重力との関係を科学的ではなく、哲学的にとらえる考え方です。

「母なる自然」と言うWikiにも載っている言葉があります。
自然とは、地球であり、人間を生み育ててくれる「母親」の擬人化表現です。

そして、人間は、「母親(地球)」に「抱かれて」一生を終えます。
それは、「母親」の愛情のようなものと受け取ることもできます。
しかし、人間は、そのあまりの心地よさのせいで進化することはできないのです。
つまり、精神的に変わることができない子供のままです。
そのため、人間の歴史は、「欲望」の「成れ果て」を繰り返してきました。

実は、それは、「重力」と言う「呪い」のせいだったのです。
「重力」のせいで人間は、「母親(地球)」から離れられないだけなのです。
人間は、その「呪い」を克服しない限り、「進化」することはできません。
永遠に「成れ果て」を繰り返してしまうだけです。


この物語の”アビス”には、どことなく「母親」を感じます。
それと同時に「呪い」や「成れ果て」も必ずと言っていいほどついてまわります。
そこには、切っても切り離せない何かがあるのかな?と思いました。
そして、それらをつなぐものとして「力場」と言う言葉がでてきました。
その時、ふと思い出したのが、「重力思想」だったと言うわけです。

”アビス”の「呪い」とははなにか?
実際のところ物語が進まないことには分かりません。
でも、こう言った考え方も世の中にはあるんだなと思いつつ、
その時が来るのを待ちながら物語を追うのも楽しいかなと思います。
{/netabare}

■まとめ

カ、カートリッジって、いったい、なに!?
まったく、もう、ほんとうに、なんでこんなにも度し難いんだろう・・・。
でも、続きが気になってしまう、そんな作品でした。

投稿 : 2023/10/30
閲覧 : 152
サンキュー:

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