ヘンゼル さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
「オタクに優しいギャル」じゃない!
2022年冬アニメとしてもう1年以上が経過してるんですね。早いものです。
本作品、令和に放送された作品の中ではトップレベルに良い作品だなと思いました。
何よりいい意味で裏切られましたね。
さて、物語としては主人公の五条新菜が、ヒロインである喜多川海夢を通して、コスプレ衣装を作る経験や、友人として遊んだり、同じコスプレイヤーであるキャラクターと交流したり、といった所謂「ヒロインに救われる」話となっています。
キャラクターの成長劇や喜多川海夢が五条新菜に恋をする展開も後々出てきますが、それは決して都合のいいものではなく、主人公の衣装にかけるひたむきな努力と今まで培ってきた技術、コスプレの題材となる作品に対して真摯に向き合い、勉強熱心な所。
そして何より、喜多川海夢に対する尊敬。
そういった主人公の長所を作品を通して丁寧に描かれておりひたすらに好印象でした。
そこである気づきが生まれます。
上記に述べた主人公の長所は、まるっきり「オタクに優しいギャル」そのものです。
すなわち本作品は「オタクに優しいギャル」ではなく、「オタクに優しい彼氏」であると言えます。
なんせオタク要素はヒロインである喜多川海夢が持っていますからね。少しだらしがない所なんかもそういう要素の一部であるんじゃないかなと思いました。
主人公の視点で物語が進むため勘違いしやすいんですけど、女が男に尽くしている、というより、男が女に尽くしてる、という感じですかね。
でもそれを感じさせない、というよりもたとえそうでもなんか「青春してるなー」と感じさせてくれる良い作品でしたね。
物語の総評としましては、作画よし、キャラよし、ストーリーよしのはっきり言って非の打ち所のない作品だと思いました。ラブコメとしては題材が少しクセが強いと思いますので、フラットな感じのラブコメを好む方には向いてないかもしれませんね。(ホリミヤやスキップとローファーは割かしフラット)
とても完成度が高い良い作品なので、一度ご覧になってはいかがでしょうか。