take_0(ゼロ) さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
馴染みの風景がたっぷりでした。
舞台となる場所が割と射程距離(いや、射程郷里かなw)なもので行った事のある場所、観たことのある景色、感じたことのある風景だったもので、別の興味もたっぷり。
極個人的にですが、本当に何度も遊びに行ったり、今でも結構な頻度で訪問する場所もあります。
七尾のフィッシャーマンズワーフとかは、その場所の一つですね。
いろいろな思い出もあったりしますw。
そんな私から言わせてもらうと、いわゆる景色のポイントとなる場所の再現度は「高」としておきます。
絵的な意味でもそうですし、あいまいな言い方で申し訳ないのですが「空気感」も割とイイ感じだとお伝えしておきます。
2023.10.現在ですが、まだ、そのままで見れる景色がたくさんです。
なんていうか、聖地巡礼と言った対象として一回りできるくらいのポテンシャルはあると思います。
さて、この作品については原作を知っている派閥です。
ガッツリは読み込んではいなかったのですがビックコミックスピリッツで連載中はストーリーを追う程度にはみていました。
熱量という意味では、それほど好きだっと言訳ではありませんでしたけど・・・。
でも、このアニメ化された作品を観たのは、耳に入ってくる評価が割とよいものだったのと、その高評価の中で知っている場所を舞台にどのような作品になっているか気になってきたという事が理由でしょうか。
興味・関心が体感で2割ほどアップしましたw。
物語は共に不眠症(insomnia)を抱える男女がふとしたきっかけで知り合い・・・。
一番ざっくりとした解説ですなw。
例によって、物語を深く書くつもりはないので、ぼやんとしたものになります。
物語としては、7話目くらいまでは「一体何を見ているのだろうか・・・」って思っていました。
ま、これはお許しください。
学生生活を数十年前に終了してしまっている小生には、学生生活のあれやこれやを見せられても「取り戻すことのできない「何か」」を見せられている事に他ならないものでw。
これがギャグ、コメディ含みだったら「おっかしー、こいつら」、かわいい含みであれば「こいつ、かわえー」と言った視点でも観れたりするのですが、ここまで等身大の描き方ですと・・・って感じでした。
これは、事実として言うならば、キャラにそれほど魅力を感じていなかった、という事もいえるかもしれません・・・が、別の言い方をすれば、キャラもフラットに見れていたという事になるかもしれません。
7話で丸太が「自身の不眠症の理由が、伊咲の不眠症の時間を埋める為」と気づく(決める)ところから、だいぶ印象が変わり始めました。
物語に「芯」が出来たポイントではないかと思います。
凸と凹が組み合わさった瞬間だったのではないかと思いました。
自信の存在意義(raison d'etre)を見つけられる、気づく、決めれる、勘違いできるwって言うのは人間が生きていく上で非常に重要な事ですからね。
それまでは、なにか、ジュブナイル系であると同時に、伝説(?)の映画「台風クラブ」のように学生が学校という場の中で、少しずれた視点でやりたい事を見つけて、エネルギーを爆発させるような、少し不条理さや、不良性、その他いい表せないような学生らしい鬱屈、不満、不安を表現していく危うさも感じていましたが、ここから視聴している方にも、そういった方向にはブレない、という確信が持て、安心して観れるようになりました。
終盤の凸凹がきれいに納まった空気感はとてもいいものでしたね。
作画は十分美しく、標準以上と評しても問題ないのではないかと思います。
そして、このレビューでも何度も「空気感」というワードを使っていますが、舞台の場を知っている者としては、ここも十分標準以上だと思います。
夜の「澄んだ空気感」は作品内の方が、少し上手に表現し過ぎている感さえありますがw。
声優さんも、特に違和感はなかったかなぁ。
音楽は、今風で作品に合っていましたね。
作品の雰囲気づくりに大きく貢献していたと思います。
キャラクタは等身大で好感が持てました。
容姿・性格も含め、大きくウケを狙いに行っていなところがプラスでもあり、地味目に映る点であるかもしれません。
個人的には天文部OGの白丸 結、伊咲の姉の曲 早矢、天文部の倉敷 兎子の3名が気に入りました。
丸太、伊咲のに対しての「大人」としていい味を出していたと思います。
倉敷先生のお名前「兎子」っていいお名前ですよねぇ。
個人的にツボりました。
可愛げもあり、幼い時期にもかわいらしく、大人になっても漢字表記であればキラキラネームというほどでもない。
まぁ、個人的な感想です、それほどの意味はありませんw。
さて、物語自体は、もう少し複雑になって進んでいたはずなのですが、アニメ作品としては少し余白を残しつつも、二人にとっての重要なひと時を描くという事には成功していたと思います。
この余白を残した終わり方というのは、これからの方が長い2人ほか(クラスメート含む学生さんたち)には適しているのかもしれません。
・・・まったく、いずれにしてもオジサンの目には眩しすぎらぁ。
ところで、キャラクタの名前については、地名からとられていることが多いように見受けられますが、特徴的なのは灰田塁くんでしょうかね。
個人的にはあまり好きなキャラクタでは無かったのですが、このキャラのお名前w。
どこかの角を曲がるときに目に映るかもしれませんねw。
ヒントは「ひらがな」です。
聖地巡礼の際は、是非見つけてみて下さいw。