U さんの感想・評価
4.3
物語 : 5.0
作画 : 3.0
声優 : 5.0
音楽 : 3.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
A. ネタバレ注意 – 人に優しく
津村マミ の漫画
「ビッグコミックスペリオール」で2015年7号から2023年13号まで連載
制作:ライデンフィルム
ネグレクトの親から離れ1人暮らしをする4歳児と、その生活を見守る人々を描くヒューマンドラマ
<メモ>
言葉使いが変わった子供の日常を見守るアニメかと思ったら違った。
久しぶりに目が腫れるくらい泣きました。
高級ティッシュの方が甘いとか、お母さんがコタローに触れる時はビニール手袋してたとか
それなのに、そこまでして自分の世話をしてくれることに感謝している風なとことか、
コタローが強くなりたいのは父から身を守るためではなく、大切な人を犯罪者にしてしまったことを後悔しているからとか
ダサTを着ている理由とか。。。
コタローが自分の環境・立場を受け止め、不幸オーラを纏うことなく前向きなところが余計切なくなってしまった。
親には恵まれなかったけれど、良いご近所さんに会えて本当によかった。
狩野が必要以上に踏み込んだり同情したりせず、見守るという距離感が良いですね。
歯医者さんとか デザイナーさんとか 新聞配達員さんとか、さりげない気遣いが素敵。
<主要登場人物>
「アパート清水」の住人
・さとうコタロー:釘宮理恵 203号室
・狩野 進:増田俊樹 202号室 漫画家
・秋友 美月:早見沙織 201号室 ホステス
・田丸 勇:諏訪部順一 102号室 コタローを「コタローきゅん」と呼ぶ
・武井すみれ:田村睦心 201号室(美月の退去後)
コタローを見守る人々
・小林 綾乃:花守ゆみり 「鈴野法律事務所」の弁護士
・狩野の担当編集:沢城千春
<ストーリー>
「アパートの清水」の202号室に住む狩野の部屋に203号室に越してきた さとうコタロー という4歳男児がボックスティッシュを持って挨拶にくる。
このアパートには子連れは住めないはずだと不思議に思っていると、親はいるが今はいないため 1人暮らしだという。
アニメ「とのさまん」の影響で一人称が「わらわ」だったり時代劇のような「殿様語」で話すコタローには複雑な事情があるようだ。
両親が離婚後、施設に預けられたコタローは施設の写真からDVの父に居場所がバレてしまい施設を出ることになった。
生活費はコタローの母から生前に依頼を受けていた弁護士が「優しい人からの寄付」として毎週保険金の中から持ってきてくれる。
コタローは「優しい人」に会えない変わりにと弁護士を歓迎し、お土産を用意し、1週間分の日記を渡す。
そんなコタローをアパートの住人が暖かく見守る。
特に隣の狩野は毎晩一緒に銭湯へ行ったり、保育園の送り迎えをしたり行事に参加したりと世話を焼くが、コタローの事情を詮索することはない。
それでもコタローの父親から捜査依頼を受けたという探偵がアパートに越してきた時には心配して探偵に牽制をした。
コタローに嘘はつかないと約束した狩野だったが、
祖父母の墓参りに同行し墓石に刻まれた名から母親がすでに亡くなっていることを知った時だけは
「母上にまた会えるであろうか」というコタローに「会える」と優しい嘘をつく。
23.3.31