ヘンゼル さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:今観てる
ご都合主義を武器にした作品
3話まで観ましたが、かなーりというか、もうてんこ盛りでご都合主義がふんだんに含まれています。
それ故に、キャラにリアリティがなく、動かされている感が否めません。
しかし逆説的に見れば、そういったフィクション性を大いに活かした作品とも言えます。
傍若無人でわがままだったお姫様が、自分の過ちを振り返り、処刑という未来を回避するために奮闘するという物語は、実に単純明快かつ、自分の人生で起こった「ああすればよかった」「こうすればよかった」等の後悔に対して、解決策を導いたり、逆にチャンスにしたりという、現実では叶わないという欲望を満たしてくれます。
キャラクターがストーリーに動かされているというのも、リアリティがある作品やドラマ、映画などはそういった部分を上手く「隠している」からであって、本来、どんな物語も等しく作者や制作者によって動かされています。
フィクション性が隠れていない、というのはキャラクターにコミカルな印象を与え、実に愉快なアクションや感情を生み出しやすいものとなっています。
ですがやはり、人物像はあくまで自然かつ納得しやすいものである方が感情移入しやすいのは私も思います。
ですので、本作品は共感性を主体に置いた作品ではなく、お笑いのような「受動的に受け取る面白さ」をメインに据えた作品であると思いました。
総じてご都合主義も武器になると感じた本作品ですが、正直好き嫌いが分かれる作品だと思います。
私も、都合が良すぎて幼稚さを感じる、と本作品を一蹴しようとしましたから。
ですが上記に述べた通り、良い所もあると再認識できた作品でもありますので、ぜひ一度ご覧になってはいかがでしょうか。