ナノトリノ さんの感想・評価
4.2
物語 : 3.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
すすすす――――
近年見たアニメでもっとも行ってみたい学園・魔法学園都市アシュラム。
不可視の印で人の目から守られた大樹の街。
緑豊かな構内にはいくつもの尖塔がそびえ
吹き抜ける風だけが外界の匂いをわずかに運びます。
夜には星に手が届きそうなほど空に近く
昼には緩やかに巡る大回廊に明るい陽光が差し込みます。
ここで十二からなる寮に暮らすペンタグラムと呼ばれる女の子たちが真の淑女を目指すべく仲良く日々学んでいます。
数ある施設でお気に入りなのはこの世のすべての書物を収めているという図書館、その名も至書塔。
青空が透けて見える明るい天蓋に届かんばかりにそびえ立つ書架群。
巨木のような書架と書架を立体的に結ぶ複雑な渡り廊下と階段。
阿弥陀のように組まれた大小の書棚にみっしり詰まった厚い革表紙。
一冊一冊の表紙に施され流麗な紋様を描く金や銀の箔押し。
その全貌は見えずまるで知の迷宮に入り込んだかのよう。
それでいて至書塔のまだ半分であるというから驚きです。
立ち入り不可な黒の書架と呼ばれる区域には未来のものやこの世のものですらない書までが収められているといいます。
こんな図書館行ってみたい。
いずれ過酷な運命に翻弄されることが示唆されつつも
アニメはほぼ学園内の女の子たちのなんてことない日々だけが描かれます。
よって映るのは学園内の映像かなり多め。
観光ビデオあるいは見学記録映像のように学園のあれこれを見て廻れます。
講堂から食堂・購買・職員私室に至るまで重厚な調度品が設えられ
魔導書をその名に持つペンタグラムですからどこまでも書を中心とした学園なのです。
高い吹き抜けの中空にぽつんと設置された、空でも飛ぶかあるいはバルコニーから壁梯子で降りなければ届かない書棚などはもうロマンでしかありません。
原作未プレイ、派生小説・コミカライズ未読