てとてと さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
前向きな白雪姫変身ヒロイン。少女漫画ぽい良さに嫌味の少なさ
ヒロインが白雪姫モチーフな七人の美少年の力を借りて変身バトルする。
佐藤順一監督によるWOWOWアニメ。
※作品データベース様より転載
【良い点】
少女漫画というか乙女ゲーというか、美少年たくさんの逆ハーレム感。
白雪姫を逆ハーレム変身ヒロイン物にした設定が上手い、逆ハーレムと変身魔法バトル両立している。
変身のバリエーション豊富だったり、変身シーンのエロ可愛さはかなりのもの。
女の子のキャラデザが可愛いのはもちろん、主力美少年ふたりのイケメンぷりは現在でも色褪せないレベル。
作風がコミカルで明るく、善意が基本なのが良い。佐藤順一監督らしい善良さ。
白雪姫よろしく義姉からイジめられるが殆どお約束コメディーで笑えたり、特に前半は嫌味な展開がほぼ無く気持ち良く見られる。
敵ボス含めて根っからの邪悪は誰もいない、最終的に誰も傷つけない、優しい作風。
コミカルが多い前半からも、恋の葛藤や、孤独な少女の葛藤や交流劇が丁寧。
後半も敵の災妃にもちゃんとドラマあり、美少年組も併せて少女漫画ぽい恋の葛藤を絡めてドラマチック。
それでいて根は善意、少女漫画ほどドロドロはしない塩梅で見やすかった。
つまり、少女漫画の魅力から嫌味を抜いた絶妙な塩梅が本作の魅力。こういう見やすいアニメは中々無い。
再婚した両親含めて家族ドラマとしても良質、終盤は家族の絆で立ち向かい、綺麗な大団円で完成度が高い。
通してシリアスとコミカルの配分が丁度良く、悲恋絡みの葛藤で盛り上げつつも、終始前向きな内容だった。
メインヒロインの姫乃ちゃんが明るく前向きな良い子可愛い。
もう一人の真綿ちゃんも無口系で寂しがり屋、恋の切なさ、大変萌える。一番自分好み。
敵の災妃もまたヒロイン格、3ヒロインいずれも魅力があった。
二大美少年の細(ささめ)と颯(はやて)は両方とも不器用タイプ、陰のある魅力抜群。
若かりし日の櫻井孝宏氏と鳥海浩輔氏のイケメンボイスが堪能できる。
他は賑やかしながら個性的、ショタかわいい子が多い。
石田燿子氏による主題歌「White Destiny」が非常に良曲。
メロディーも歌詞の主題とのシンクロも完璧、2001年度のアニソンで見ても上位。
【悪い点】
7人のリーフェナイツに対応した異なる変身コスチューム、というおいしい設定が、尺が足りず物足りない。
メインはササメとハヤテだけで、他は数合わせな感は否めず。
ここは尺不足故仕方がないか。2クールあれば、というところ。
バトルシーンはそこそこ。7通りのコスチュームによる多彩な技をフルに生かせていたかは微妙。
良い点と裏腹、作風が甘いため、シリアスになり切れない感も。
世界を救う話も、少女たちの恋や葛藤に終始、スケール感が小さい。とはいえ、そこは話がシンプルで良い点でもあり。
【総合評価】7~8点
1クールの変身ヒロイン物としては外せない良作。
何気にサトジュン作品の中でもかなり好き。
評価は良い寄りではあるが「とても良い」