かんぱり さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
もっと見ていたいと思ったSFアニメの良作
少し先の未来。
ナノマシンが暴走し廃墟になった地上と肉体を捨て、電脳世界「ディーヴァ」で暮らす人々。
そこに地上から「フロンティアセッター」を名乗る者からのハッキングを受けたことで、捜査官のアンジェラは地上に降り立ち捜査を開始する・・
で始まる物語。
SF作品はニガテなのが多いです。
理由としては、設定がややこしくて専門用語が多い作品だったりするとすーっと話に入っていけないことが多くて。
この作品も上記のあらすじだけ読めば、なんだか難しい世界のようにも思えちゃうんですけど、不思議とすーっと話が頭に入ってくる感じで、魅せ方の上手さもあると思うし、登場人物も少ないことも良かったかもしれません。
肉体を捨てて、精神データだけになっている世界を想像してみました。
老いも病気もない、疲れることもないし飢えることもない。
そしてたぶん死ぬこともない。
でも・・私はそんな世界やだな。
人生って有限だからこそ、あの時この時が大切に愛おしく思えるんだと思います。
・・という考え方も時代が進むとともに古臭い考え方になっちゃうのかな・・
ちょっと脱線しちゃいました。。
オンラインからオフラインになって苦労するアンジェラと地上で生身暮らしの調査員ディンゴのコンビのやりとりが面白いです。
ロードムービーみたいな感じで二人の旅をもっと見たい気もしました。
立ち寄った街の雑然とした雰囲気とかもいいですね。
しかし・・アンジェラのあの恰好は絶対目立つしなにより恥ずかしい気が。。
やっと見つけたフロンティアセッター!
{netabare}でも相手は予想していた感じと違ってて・・
こういう、ロボットが人がいなくなってもずっと長い間働き続けて・・みたいなのはplanetarian とかもですけど、ちょっとじんわりきちゃいます。
フロンティアセッターが人間くさいところも好きでした。Vivyのマツモトをちょっと思い出したり・・
「人間」として独り宇宙船に搭乗して旅立つシーン、ギターで歌いながらそれを見送るディンゴとアンジェラ。{/netabare}
ちょっぴりしんみりもした素敵なラストシーンでした。
この世界観、設定、キャラなど魅力的な要素がとても多くて、あっという間の100分間でしたけど、もったいなく感じて原作のストックとかもあるのかもですけど、できたらTVシリーズでじっくり見たかったと思いました。