Tenjin さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
世界観の説明が足らない
岡田さんがメインスタッフの作品は見たことがなくて、この映画の予備知識も入れずに見た。
思ったよりは見られたというか、苦手な部分はあまりなかった。単なる青春物語かと思ってたら、オカルト?要素が入ってきたのはちょっと驚いたが。
そのオカルト要素の説明がほとんどないのが分からなさの原因かな。一応、物語としては永遠に変わらない世界という問題も解決するし、主役二人の恋愛も収まるところに収まってめでたしめでたしではあるが、結局、しんきろうは何だったのかとかヒビは何だったのか、というあたりが解明されないままなので、スッキリしないところは残る。
キャラクターは全員役どころがはっきりしていて過不足ない使い方ができている。ボケてたおじいさんが電車を運転したりとか。千波くんと園部さんはぱっとしない見かけから予想される案の定な消され方で気の毒だけど。
ヒロインの睦美さんは情緒不安定すぎてそんなに好きになれなかった。いかにも女の子らしいとも言えるが。主人公の正宗くんは少しひねたところのある思春期少年という感じで割と普通のキャラかな。
個人的には佐上のお父さんが完全にピエロだけど好きかも。間違った認識で突っ走ってしまったけど、悪意はなさそうだし。
作品のテーマを考えるなら、生きることは色んな感情や出会いを経験することであり、それは時には痛みを伴うものでもあるけど、前に進もうという感じだと思うけど、それが何かと恋愛方面に帰結しがちなのが多少引っかかるところではある。そこにばかり焦点が当たるとスケールが小さな話になってしまうような気がして。まあ、若い人たちが中心の話だし、個人の好みなのかもしれないが。