Dave さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.5
作画 : 2.5
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
男の子なら誰でも空想した大戦中の兵器vs現代兵器
1.古いけど面白い!
2005年の古い作品なんですね。実写映画公開に合わせてYouTubeで無料視聴できるようになっていたので一気見しました。20年近く前の作品ですので確かに画や音楽の古さはありますが、かなり面白かったです。26話中、24話くらいまでは。
2. さすがのディテール&リアリティ
「沈黙の艦隊」のかわぐちかいじ氏だけあって自衛隊の階級や装備類などにリアリティがありますし、世界観も良く練られていると思います。号令ラッパとかエンジン音とか(特にヘッドフォンで聴くと)音に対するこだわりが強く感じられて随所で「お!」ってなりますし(音楽ではなく「音」の評価として5.0を付けました)、なんとなくで描かれたフィクションとはディテールの正確さが段違いです。
3.前例はあったけれど
そういえばうんと昔(1980)に米空母が太平洋戦争中の太平洋にタイムスリップして…っていう映画[The Final Countdown]っていうのがありましたが、初っ端はまさにこれのオマージュというか焼き直しです。当時の日米いずれにも肩入れはしたくない、しかし目の前で失われる命は助けたい、ってやってるうちに関与を余儀なくされて、歴史が変わっていって…タイムパラドックスと現代の自衛隊の倫理観vs旧軍みたいな葛藤が面白い。
4.現代兵器無双
でもやはり一番面白いのはみんな大好き現代兵器無双ですよね。GATEとかもそうだったけど、完全なオーバーテクノロジーである現代兵器で敵を圧倒する。自衛隊が専守防衛に徹するので、これをやり過ぎないところが絶妙。我慢して我慢して我慢して…発射!みたいなカタルシス。絶対に外れることのない神の槍よろしく、ミサイルが無双するところとか、巻き戻してみちゃいますよね。まあ、正確にはイージスシステムとかスタンダードミサイルとか、日本の技術というよりは米国の技術ですけど。
5.最後の最後でgdgd
いい感じのテンポで話が進んでいくので、途中で飽きずに一気に視れたんですが、26話なのにこの展開で終われるの…?っていう一抹の不安がよぎります。あれ?この期に及んでまだ風呂敷拡げるの?みたいな。それと20話過ぎてからですが、主人公のブチ切れがイマイチ理解・共感できなくなりました。そもそももっと冷静沈着な性格じゃなかったっけ?個人としても隊としても行動指針がブレてきて、どこに向かおうとしてるんだろう?という疑問も。
6. 幕引きもやむなし
で、満州編に続く・・・っていうところで26話がおわったのですが、かなり消化不良感が残りました。結局話としては何一つ片付いてないし、しかもこの先は主人公が原隊と分離して単身で満州へ…ってそれもう違う作品ですよね。あまりに長くなってしまった作品にありがちだけど、舞台や作風をあまりにも変えてしまっては支持が得られないですよ。マンネリ化してどうにもならなくなってるんだろうけど、視聴者が見たいのって圧倒的な水上戦闘とそれに伴う駆け引きや頭脳戦なの。寿司屋がネタ切れしたからってピザ出し始めたら終わりだと思う。そういう意味でここでアニメのうちきりになったの、賢明な判断だったかもしれませんね。24話で未完のまま終わるのでもよかったかも。