鬼戦車 t89 さんの感想・評価
3.3
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
アンとシャルの個人的幸せと妖精の繁栄は交わらない。他の妖精達を描いたことにより、セカイ系的な終わり方でした。
最終話(24話、2期12話)まで観ました。
2023.09.30
主人公が1期の、「包丁一本、さらしに巻いて〜」的なフリーの銀砂糖職人だった頃と異なり、ペイジ工房に属していたため良く言えば安定、悪く言えば冒険が足りない感じの2期でした。
これが組織の力!?フリーランスが出来ることなどたかが知れてるってこと!?名前を売って独立出来れば違うんでしょうが…。
一期のアンが弑虐されるお話から、二期は妖精達の反乱が話の中心でしたが、主人公とシャルはこれからどうなるのかな?
私、心が濁っているので最後まで観ても、妖精なんぞ羽を奪って奴隷でええなぁという感想しかありませんでしました。
いくらでも湧いてくるんでしょ?自由から逃走しやすい種族なんて将来あるの?疑問です。
自称妖精王の最期は、悪者の因果応報というより、改革者や先覚者が覚える絶望故のような気がします。
結局、妖精達は奴隷根性が骨の髄まで染み込んでおり、御主人様が人間でも妖精でも関係ない、支配の首輪を欲する真正M奴隷に過ません。
妖精王は、自分のやっていることは道化に過ぎないと、シャルとの戦いで自覚したから故の最期なのではないでしょうか?
職場や学校で、虐げられた皆のために改革しようとすると助けようと思った人々から浴びる冷笑みたいな感じ…。
下層階級の近代的自我を持っていないどころか、感情の言語化も出来ないクソ奴隷どものために何かやろうとしても徒労に終わるあの感じ…。
社畜は自ら望んで社畜になっているという現実を目の当たりにする絶望…。
人間を学習性無気力にするこの社会圧を感じたことのある人は多いと思います。
アンとシャルは相思相愛で良かったね!幸せならそれで良いのですが、妖精の未来は相変わらず絶望しかないという…。
セカイ系的な系譜に繋がるようなオチになってしまい、私個人としては釈然としないものが残りました。