shino さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
生きていくことの尊さ
CoMix Wave Films制作。
海沿いの町に暮らす高校生岩戸鈴芽は、
登校中に不思議な青年、宗像草太と出会う。
青年は廃墟に顕現する古い扉を見つけては、
戸締りをするために日本列島を旅している。
君の名は以降、新海誠監督は、
以前に比べ積極的に社会情勢に関わる、
大きな物語を描いているように思う。
ここでも東日本大震災が物語の根幹にある。
前半、物語の展開が駆け足であり、
{netabare}登場人物も皆非常に都合が良く親切で、
キャラ同士の会話、距離感に違和感を覚え、
私としては苦しい展開が続きました。{/netabare}
ただ物語に入り込めれば楽しくなる。
後ろ戸と呼ばれる扉の先には常世があり、
{netabare}扉から不吉な力が暴走し溢れ出ることにより、
この世界では地震が発生しているようだ。
そこに住む人々や土地の声に耳を澄まし、
災いの扉を閉じ、荒ぶる力を要石で封印をする。{/netabare}
日本列島を駆け巡った2人の旅は、
{netabare}同時に鈴芽の幼少期の思い出に繋がり、
とても美しい台詞と描写で終幕を迎える。{/netabare}
少女の成長を描く現代の冒険物語、
前を向き生きていくことの尊さが心に響きます。