Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
迷うことを迷わない
これまでの「BanG Dream!」は「Poppin'Party」の成長や絆をテーマにアニメが制作されてきました。
しかし、本作品はこれまでの作品のイメージから明らかに一線画した作品になっています。
まず、最大の違いは物語の主人公が「Poppin'Party」ではなく、「MyGO!!!!!」というボーカルに羊宮さんを筆頭とした新たに結成されたユニットが物語の主軸になっていること。
そして、明るくキラキラな要素は微塵も無く、超が付くほどの鬱展開であること…
「一生、バンドしてくれる?」
高1の春の終わり。
羽丘女子学園では誰も彼もがバンドをしており、
遅れて入学した愛音も早くクラスに馴染めるよう、
急いでバンドメンバーを探す。
そんな中、「羽丘の不思議ちゃん」である燈が
まだバンドを組んでいないと知り、
愛音はなんとなく声をかけるが……。
傷だらけで不格好な、私たちの< 音楽(叫び)>。
迷子でもいい、迷子でも進め。
公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。
個人的には羊宮さんのユニットと聞いて気になっていましたし、実際に楽曲も格好良かった。
意味不明な展開もありましたが、全部ひっくるめてこの作品なんだな…と思いました。
そう、公式HPのINTRODUCTIONにも記載されている通り、彼女たちの音楽は叫びそのものなんです…
溢れ出る想いをノートに書き殴って叫んで…それにメロディが付加されたのが彼女たちの楽曲。
ただ音楽が好きという理由だけじゃバンドを組む理由になんてならない…
それが彼女たちの本気の叫び…
本気でぶつけ合って、全力全開で全部受け止めるから、彼女たちの音楽には相応の覚悟が必要…
きっとそれが「一生、バンドしてくれる?」の意味なんじゃないかと勝手に考えていました。
でも、そういう決断と勇気は嫌いじゃありません。
どちらかというと大好物の部類かも…
鬱展開の作品とは言え、本作品以上の鬱を孕んだ作品は山の様に存在しますから…
全ての「綺麗」のクオリティが群を抜いているこの作品は、寧ろ見易い作品だったと思います。
しかし…
「Ave Mujica」については正直分からないことだらけです。
それが解明されないと頭の中のモヤっとが晴れそうにありません。
「何が、いつから、どうして、こうなった」
これら全てがすっ飛ばされて突然出てきましたから…
まぁ、続編では「Ave Mujica」が主軸となるストーリーが展開されるそうなので、きっと色んな伏線が回収できると期待しています。
こんな鬱展開でも常に見えていた一筋の希望の光…
それは、リードギターを担当する要楽奈で決まりでしょう。
確か唯一の中学3年生で神出鬼没ですが、ギターの腕前とセンス、そして吸い込まれそうなオッドアイが魅力的な女の子です。
でも彼女の魅力はそれだけじゃありません。
寧ろこの「BanG Dream!」シリーズをずっと追いかけてきたファンに対するご褒美的存在だと個人的には思っています。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
オープニングテーマは「壱雫空」
エンディングテーマは、「栞」
どちらもMyGO!!!!!が歌っています。
MyGO!!!!!は「Poppin'Party」、「Roselia」、「RAISE A SUILEN」、「Morfonica」に続く、5組目のリアルバンドになりました。
今後の活躍を期待しています。
1クール全13話の物語でした。
加えて最終話直前や最終話後にも振り返りの特番が放送されるなど、プロモーションは素晴らしかったと思います。
まずは続編を視聴して、この作品も含めて私自身が振り返りができることを楽しみにしています。