「俺を好きなのはお前だけかよ(TVアニメ動画)」

総合得点
72.6
感想・評価
482
棚に入れた
1929
ランキング
1121
★★★★☆ 3.3 (482)
物語
3.2
作画
3.4
声優
3.4
音楽
3.3
キャラ
3.3

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ネタバレ

てとてと さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9
物語 : 2.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 2.0 状態:観終わった

王道を逆張りするひねくれたラブコメ。キャラもドラマもひねくれている

ライトノベル原作の学園ラブコメ全12話。王道を外した屈折した路線が特徴。
どちらかというと「俺ガイル」的なアンチヒーロー路線。
※作品データベース様より転載

【良い点】
王道ラブコメのアンチ路線を邁進する主人公のゲスい心の声や、テンプレを茶化したコメディー。
甲子園のベンチ云々のテンドンネタも効果的に使われて独特の面白味はあった。
主人公含めた登場人物たちが殆どクズなのを、どうにかして笑いに持っていくセンス。
主人公のスタンド能力と化したベンチは面白かった。
(いつ鬱展開に!?)と、まどマギ路線の作品を見ている時のような警戒感で終始緊張感をもって視聴できた。
(いや、それ長所か…?)

青春ラブコメの仄暗い部分、屈折した心情に焦点を当てた視点。
珍しいテーマに挑んだ異色さは評価するし、話自体は面白かった。
登場人物たちはクズだが純粋ではあり、根っからの悪い子たちではない。
ただ真っ直ぐに青春を謳歌したいだけなのだ…
ジョーロ以外の掘り下げが浅いのは、過度に不快な展開に陥るのをギリギリ抑えていた意味では悪くはない。
コミカルに茶化すことで、ライトな雰囲気は保ってた。

ヘンテコな綽名でキャラ名が覚え易い。ここは無視できない美点と見る。
悪い意味で印象的なキャラが多いのも覚え易さに拍車をかけた。
個別キャラではアホの子なタンポポちゃんが比較的可愛かった。
ツバキが一番魅力あったような。ツバキだけはまとも?

個別回では6話のコスモス先輩がカッコ良かった。6話が一番良かった。

【悪い点】
クズ共がお人善し主人公を踏み躙る展開が続き不快感が拭えない。
話の流れに納得しがたい不自然さ及び不愉快さが目立つのもつらい。
(え?それジョーロ悪くないやろ…?なんでこのクズ共ジョーロ責めてるの?)
留飲が下がるような何らかの配慮がほしかった(6話だけは良かった)、そこが足りないため終始モヤモヤする。

ジョーロ以外のキャラクターに魅力が乏しいというか、悪印象。
各キャラが王道のアンチ、の象徴的存在として描かれ、それ以上の固有のドラマや掘り下げが無い為、記号的。
ジョーロは孤独な主人公、サンちゃん含めて記号的な交友関係の域を出ていなかった。
その中ではコスモス先輩は中々の想いの丈が伝わったが、パンジーは分かりづらい。

パンジーがジョーロにとってのメインヒロインな感が乏しい。
1話時点ではひねくれ者同士徐々に惹かれていくのを期待したが、不愉快なヒロイン達への対策に奔走している間に終わってしまった。
そのためか、終盤パンジーの為に戦う流れも今一つ盛り上がらない。

総じてジョーロ以外がモブだった。
「俺は、すべてのラブコメを過去にする」なるキャッチフレーズらしいけれど、
ラブコメは最低ふたりがいなければ成り立たないジャンル。
本作は主人公ひとりで足掻くだけ、過去にする云々以前に、ラブコメの形になっているかすら怪しい。

キャラデザは悪くはないが、自分的にあまり好みではなかった。

【総合評価】2点
屈折した青春ラブコメとしてみるとあながち悪い作品ではないのかもしれない。
若年層向けラノベとして共感する読者が多いだろう事も何となく理解できる。
ただ、自分には合わなかった。どうにも面白くない。
評価は「悪い」で。

「俺は、すべてのラブコメを過去にする」
…ベタな王道に限るなぁと痛感した。

投稿 : 2023/09/23
閲覧 : 128
サンキュー:

3

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