「ペイル・コクーン(OVA)」

総合得点
61.0
感想・評価
187
棚に入れた
836
ランキング
5515
★★★★☆ 3.5 (187)
物語
3.6
作画
3.8
声優
3.2
音楽
3.5
キャラ
3.3

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ネタバレ

ふりーだむ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

想像を掻き立てられる、短いが深く濃い作品

とある方のレビューを閲覧中、作品名に興味を持ち、何の気なしにレビューを読んでみたら、大変興味を掻き立てられる内容だったので観てみたくなり、コレクターの友人に借りて観ることにしました。なので、監督の吉浦さんや、イヴの時間というのはまだ見ていません。

23分の短編作品。地球が廃墟と化した遠い未来。過去の記録を発掘・復元・保管し、研究する「記録発掘局」。そこで働く一人の男が見つけた一つの映像記録。復元作業を通じ、様々な人々の思いや、主人公の感情を描いた作品。

過去に対する思いを描いているように思います。発掘された資料から、過去を導き出す主人公。廃墟と化した地球の過去の姿。主人公は「記録」として捉えていた。以前は大人数で作業していた「記録発掘局」。しかし、ある思いに達した人たちは、次々とこの場を去っていく。
「知らなければ良かった過去」映像に映し出される断片的な過去の地球の姿。そこには緑豊かな青く美しい姿が映し出される。
「過去を知ってどうなるの」。環境問題や様々な事象により「人」によって失われた姿。そこに辿り着いた人たちは二度と戻らぬその姿に虚しさを覚え、去っていたのではないか?主人公は徐々にその思いに近づいていくようです。
そして最後に流れる「青い繭(たまご)」。曲もさることながら、詩もすばらしい1曲。この曲を聴いた主人公達は何を思ったのでしょう。

基本的にバカなもので、この作品の深くに流れる「なにか」を上手く汲み取ることはできませんでしたが、映像の美しさ、視点や演出などの描き方など、わずか23分の作品とは思えない、色々な深さを感じました。そして、この作品は、一つの明確なテーマや答えがある作品ではなく、自身で何かを感じ、考えることによって作品の世界観などが広がっていくような作品に思えます。2度3度と見てそのたびに何か新しいことを感じ、考えられそうな作品に思いました。今私が感じ、考えたのはここまでです。後にまた視聴してみたいと思います。

何か感動を求めて観る「アニメ」ではなく、観て何を感じるかを楽しむ「作品」だと思います。

今度、同じ吉浦監督の作品「イヴの時間」を視聴したくなりました。

投稿 : 2012/04/17
閲覧 : 250
サンキュー:

6

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