「映画プリキュアオールスターズF(アニメ映画)」

総合得点
計測不能
感想・評価
7
棚に入れた
30
ランキング
7909
★★★★☆ 3.6 (7)
物語
3.6
作画
3.5
声優
3.7
音楽
3.6
キャラ
3.7

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takato さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

わ〜い!久々のプリキュアオールスター映画だぁ!!!→スンッ( ˙-˙ )…。

 いや、悪くないよ悪くない…。プリキュアオールスターといえばこういう感じだよね。うん、わかるわかる。久々の新作映画だし、お客は入ってるし、野暮なことは言いたくない。15周年の「オールスターズメモリーズ」みたいな神作を寄越せなんて言わない。ただ、さぁ…明らかにショボくなってない?特にCG。


お祭りなんだから細かいこと言うな的な、欲の薄い人が満足ならそれはそれで構いません。しかし、私はプリキュアの底力に打たれてきた人間なので、そんな温いことは申せません。


 というわけで、久々のプリキュアオールスターだったんですが、プリキュア映画を大体見てきた自分としては、本作はオールスターの罠とでもいうべき構造から逃れようとは多少したけど、やはり絡め取られてしまったように思えてなりません。「オールスターズメモリーズ」は、そこを乗り越えた上で更に、CGの進化、そして気高いテーマ性まで盛り込んでいるからこそ、私のオールタイムベストアニメ映画なのです。


 オールスターの罠とは大別すると2つ。敵やゲストをどうすんの問題と、オールスターという多数なキャラをどう扱うか?という問題です。短い尺の中でこれらの問題を突破するのは困難。


 今回のための敵とゲストキャラを出すと、只でさえオールスターでキャラが多いという問題。更に、単なる「ための」敵、ご都合主義な舞台装置でしかない敵だとやはり萎える。プリキュアにとって敵は単なる敵でない時こそ、深みと感動があって傑作になる。今回は、その部分は考えてきたと思います。ただ、少々練り込みが甘い…。ゲストと敵キャラをちゃんと絡めるのは良いが、ミデンみたいに敵を超えて色んな象徴として機能するような深みにはもう少し掘り下げが必要だったかな?。


 それ以上に大きかったのは、もう一つの問題。オールスターという多数のキャラをどう処理するか?という問題。これは残念ながら従来のフォーマットに乗っかってしまっただけと言わざるをえない。各プリキュアから選抜したキャラを臨時チーム的に幾つか組ませて、それらが合流するってパターンは何度かすでに試みられている。


 すでにやった手法だから駄目とは言わないが、やはり冗長…。初めまして!のところから、他のプリキュアたちと絡んでイチャイチャしているとこがサービスなのだろうが、只でさえ短い尺の中でその半分くらい占拠しちゃうのは、正直物語の推進力があんまない時間が続いて弱い…。最大のサービスは、単体の物語として最高なものを提供することこそ。


 「オールスターズメモリーズ」みたいに、メインは大胆に最新と初代のみ!というような思い切りの良い判断をしつつ、クライマックスではちゃんと全プリキュアの活躍をかっちり見せる!というような英断が本作も必要だったろう。


 あと、予告の段階でも思ってたし、歴代のオールスターでも思ってたが、わちゃわちゃ大量のキャラを出すと作画が荒れる…。ビジュアルがあんま凄くない…。この点も本作は残念ながら従来通りだったなぁ…。なによりCGが明らかに後退してるような…。「オールスターズメモリーズ」では40%くらいCGだったが、そこが売りになるくらい日本アニメ史上最高峰クラスのやつだった。もしかして、金も技術も先細りしてる…?。どうでもいいが、最後の展開って「エアマスター」と同じじゃね?なんて思ったが、偶然の一致だろうな。


 まぁ、色々指摘しましたが、最初に書いた通り悪い作品じゃないし、来年も新作映画を無事やるみたいだし、めでたいとは思います。ただ、だからといってどんぶり勘定にはできません。悪くないけど及第点くらいかなぁ〜。「オールスターズメモリーズ」を知る前の自分にはもう戻れません…。ちなみに他のプリキュア映画では、スマイルとハピネスチャージなどがオススメです。テレビではキラプリ派です。

投稿 : 2024/06/11
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サンキュー:

4

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