エイ8 さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
水の次は氷?
『戦闘員、派遣します!』(せんとういん、はけんします)は、暁なつめによる日本のライトノベル。イラストはカカオ・ランタン。
2021年4月から6月までAT-Xほかにて放送された(wikipedia)
なんかどこかで見たことのある作風だなあと思ってたら「このすば」の原作者さんなんですね。製作アニメ会社自体は違うみたいですけど、作画の動き的なものも「このすば」に寄せてる気がしました。
「このすば」が転生ものであるのに対し本作は転移もの。ただし異世界という次元を超えた先というよりは宇宙の違う惑星。よって元の世界との通信が可能となっているのが特徴。
本作の主人公である戦闘員六号は相棒であるアンドロイドのキサラギ=アリスと共に別の惑星に飛ばされ、そこで出会ったヒロイン達と共にてんやわんや色々ミッションをこなしていくという流れとなっています。こうやって見るとアリスという元の世界からのバディが「このすば」のアクアと対応してるんでしょうか。
ところがその一方で六号がグレイス王国で色々やってても結局地球に本命ヒロインを残しているみたいなノリになっていたりします。当初は「このすば」でのアクアと対になってるような名前のスノウが正ヒロイン的なポジションであるように見えましたし実際中盤にはそういった感じの事をより匂わせるキスシーンなんかもありましたが結局それ以降は尻すぼみ。後に六号から「論外」と言われるまでに。まあ「このすば」自体も一見ハーレムもののように見えてそうではないところがあると思うんで、こういう点からしても似てるのかなあと。まあ実際の展開を見ている限りアクアポジションはむしろアリスの方ですし、彼女がアンドロイド設定であるところから見ても正妻アリスエンドみたいな形にはならなそう。
構成としては中盤までに魔王軍を撃退することで一旦物語が落ち着いてしまいます。一応それ以降も物語は進むものの正直ちょっと蛇足気味の内容。その一方ですごく意味深な存在として描かれている秘密結社「キサラギ」幹部の存在、特に「氷結のアスタロト」の深掘りがほとんど無いので中途半端な内容となっていることは否めません。勿論この辺は原作との兼ね合いなのでしょうが、これなら何とか2クールやってもう少しアスタロトや六号らキサラギでのエピソードも盛り込んでほしかったと思います。
というか、今書いてて気づいたんですが「氷結」「スノウ」と氷属性がキサラギとグレイスに一人ずついるんですね。ひょっとしたらこの辺にも何か設定として込めてるものがあるのかも。