「NINKU -忍空-(TVアニメ動画)」

総合得点
65.0
感想・評価
156
棚に入れた
941
ランキング
3546
★★★★☆ 3.4 (156)
物語
3.5
作画
3.2
声優
3.4
音楽
3.6
キャラ
3.6

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ネタバレ

てとてと さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

90年代ジャンプバトル系で幽白やターちゃんにヒケを取らぬ名作。原作と異なるがアニメ版の方が好き

90年代少年ジャンプバトル漫画のアニメ化、全55話。
「大戦の最中、わずか数十名の部隊で帝国軍を壊滅寸前まで追い詰めた集団があった。
その名は忍空隊。かろうじて戦争に勝利した帝国府は彼らの力を恐れ、討伐に乗り出した。
今、本当の忍空を知る者は少ない…
※作品データベース様より転載

【良い点】
帝国府を悪役に据えて、原作よりも分かり易いストーリー。アニメが原作より良い作品。
帝国のプロパガンダで忍空たちが悪者にされるも、主人公・風助たちの裏表の無い善性に人々が救われ、良き交流を重ねていく展開が丁寧に描かれていて後味が良い。
風助を筆頭にキャラクターの個性、真っ直ぐな善性が際立っており、少年漫画ヒーローの理想形。
帝国の非道に踏み躙られる悲しい話もあるが、決して優しさを見失わない真の強さを見せてくれる。
1話完結の良エピソード多々、少年漫画の王道、真の強さと優しさの尊さを一貫して訴える話が多い。

全体的な流れも、1話完結の深い話もあれば、連続ストーリーもあり、常に現在の目的意識が明確に示されていて飽きさせない。
風助一行のコミカルな雰囲気で設定の重さの割には暗くなり過ぎず見やすい。
ペンギンのヒロユキがコメディーに貢献。

舞台設定の魅力。戦前の日本ぽい文明水準の兵器や、のどかな街や村の生活感。
人々が軍国主義的な帝国府の圧政に苦しむ中で、風助たちの活躍で少しずつ変わっていく雰囲気がリアルに描けている。
モブやゲストの一般人がキャラクターとして息づいており、物語に厚みを感じさせる。
物語の世界が薄っぺらくない作品は近年殆ど無い。

忍空バトルのカッコよさ。
作画も長期放送中粗はあれど、アクションは概ねよく動き、スピード感と躍動感ある。
帝国のリアル兵器を忍空たちがぶっ潰す爽快感。

帝国三将軍のキャラクター。
悪女と思いきや亡国の姫で後半可愛かったメギラ、悪役ながら根は真面目な軍人で、風助たちと好勝負を繰り広げたアシラダが良い。
少年ジャンプの王道展開で終盤ピンチの風助たちに助太刀してくれるのは燃える。

OP主題歌「輝きは君の中に」が非常に名曲。
一見90年代にありがちな主題無視に聞こえるが、通してみれば風助たちの在り方に合致している。
OP前のナレーションがカッコイイ。

【悪い点】
風助たち主人公側が人格面で完成され過ぎている。
純粋無垢な善性は魅力ではあるが、全編を通してあまり顕著な成長は感じられない。
戦闘面でも、最初から技を持っていて、修行して強くなるような成長要素が乏しい。

キャラクターに華が乏しい。
仲間たちも皆個性も強さも善性も申し分ないが、幽白の蔵馬や飛影みたいな華が無い。
根強い人気キャラクターが不在、他のジャンプ人気漫画に比べて今一つ地味な最大要因と思われ。
里穂子は魅力的な女の子ではあったが、絵的にあまり可愛くない。
(それでもキャラ評価は4,5)

バトルが地味。
忍空技も中盤以降はマンネリ気味で目新しさが薄れ、またモブにも苦戦を強いられる苦しい展開が多い。
主人公たちが苦戦しながら勝っていくのは良さでもあるが、爽快感は薄れがち。

55話もあると冗長な回も多々ある。
コメディーも迷子になったり飛行機落ちそうなどのワンパターン気味で飽きてくる。

【総合評価】9~8点
今一つ人気度で落ちるのも致し方が無い面もあるが、幽遊白書にも引けを取らぬ名作なのは間違いない。
原作とはほぼ別物だが、原作よりもアニメ版の方が良いと思う。
評価は「とても良い」
最高と見るには難が多いが、同時期や近年のアニメと比較しても、とても良いは余裕で付けられる。

投稿 : 2023/09/06
閲覧 : 130
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